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「一洗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一洗の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ような心持にもなって来た。これではシナの兵は弱い筈である。 多年の因習、一朝に一洗することは不可能であるとしても、新興国の当路者がここに意を致すことなくんば、....
近時政論考」より 著者:陸羯南
帝政論派 自由論派は抽象的自由を信じてこれをわが国に拡張し、ついに東洋の旧習を一洗せんとするの大望を抱きたり。この論派こそ実に世人の旧思想を警醒し人類の平等を....
青年」より 著者:森鴎外
たのに、大石に逢って見れば、彼の破壊は自分なんぞより周到であるらしい。自分も今|一洗濯したら、あんな態度になられるだろうと思った。然るに今日拊石の演説を聞いてい....
十二支考」より 著者:南方熊楠
レやパルセヴァルやトリスタンやイソールト、その世に称揚された美人好男いずれも千載一洗せぬ乞丐《こじき》的の人物だった由ミシュレーが言った――日本に調香の知識が開....
婦人と思想」より 著者:与謝野晶子
増し、在来の婦人の悪習たる猜疑嫉妬の小感情や、低い物欲や、虚飾に浮身をやつす心も一洗せられ、良人の機嫌を取ったり台所の用事にかまけたりして貴重なる一生を空費する....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
て、今つッ立った廉平の頭上を飛んで、空ざまに攀ずること十丈、親仁の手許の磨ぎ汁を一洗滌、白き牡丹の散るごとく、巌角に飜って、海面へざっと引く。 「おじご、何を、....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
日本にはただ政府ありていまだ国民あらずと言うも可なり。ゆえにいわく、人民の気風を一洗して世の文明を進むるには、今の洋学者流にもまた依頼すべからざるなり。 前条....
」より 著者:犬田卯
、人々の口は新村議の前でかたい堰をこんなふうに破ったのである。 「とにかくここで一洗いざあッと洗われて見ろ、村全体根こそぎ持ってゆかれたって足りやしねえから。」....
上野」より 著者:永井荷風
。凡ソ人間ノ快楽ヤ浴酔睡ノ三字ニ如クハ無シ。一楼ニシテ三快ヲ鬻グ者ハ亦新繁昌中ノ一洗旧湯ナリ。」と言っている。 小説家春の家おぼろの当世書生気質第十四回には明....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
たんですから仏教に対する信仰も厚く、充分仏教を自分の国に拡張普及して僧侶の腐敗を一洗しようというお考えは充分あるようでございます。けれどもそれよりは政略的の考え....
西航日録」より 著者:井上円了
rich〕)に至る。当所に湖水あり。大小の群山これを囲繞し、その風色、実に心目を一洗するに足る。ことに水清く山緑にして、わが国の山水に接するがごとし。ゆえに、 ....
黒田如水」より 著者:吉川英治
りですが」 「太鼓櫓へ上がって、悠々昼寝してござったは、誰じゃ」 「頭のつかれを一洗するには、眠るにかぎると承知いたす。君前で居眠りも相成らねば、ほんの寸刻、心....