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一浪
「一浪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一浪の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海異記」より 著者:泉鏡花
け。 すぽりと離れて、海へ落ちた、ぐるぐると廻っただがな、大のしに颯とのして、
一浪で遠くまで持って行った、どこかで魚の目が光るようによ。 おらが肩も軽くなっ....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
種不快の目をもて見たりしが、今は母の愛母の威光母の恩をもってしてなお死に瀕したる
一浪子の愛に勝つあたわざるを見るに及び、わが威権全くおちたるように、その子をば全....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
透通って、四辺には影もない。中空を見ますれば、白鷺の飛ぶような雲が見えて、ざっと
一浪打ちました。 爺どのは悚然として、はい、はい、と柔順になって、縄を解くと、....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
じ潮入りの蘆間の水。水のどこからが夢であって、どこまでが事実であったか。船はもう
一浪で、一つ目の浜へ着くようになった時、ここから上って、草臥れた足でまた砂を蹈も....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
人に扮した二人の浪士は顔と顔とを見合わせた。 一座の頭領と思われる、琵琶師風の
一浪士は、刀の柄を握ったまま堅くその眼を閉じていた。 時はズンズン経って行った....
「旗岡巡査」より 著者:吉川英治
後は、旗岡剛蔵と変名して、東京警視庁の巡査を拝命し、自分が桜田事変に加わっていた
一浪士であるなどという事は、※にも、人に語った例がない。 ――しかし、桜田の残....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
が抱かれていた。それを行うには、体が幾つあっても足らない気がした。ほとんど漂泊の
一浪人に等しい姿で、約一ヵ月を駆け歩いた。 尼子勝久にも会い、鹿之介幸盛とも熟....