一炬[語句情報] » 一炬

「一炬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一炬の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
、黄金製の幣帛《へいはく》、諸珍宝、什器、社殿と共にことごとく咸陽《かんよう》の一炬《いっきょ》に帰す。惜しむべきのはなはだしきなり。むかし水戸義公は日本諸寺社....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
だ出来の好い息子が、大学卒業間際に肺病で死んで了う。蜀山を兀がした阿房宮が楚人の一炬に灰になる。人柱を入れた堤防が一夜に崩れる。右を見、左を見ても、賽の河原は小....
読書の今昔」より 著者:寺田寅彦
って石に刻した楔形文字が生き残るかもしれない。そうでなくとも、また暴虐な征服者の一炬によって灰にならなくとも、自然の誤りなき化学作用はいつかは確実に現在の書物の....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
に掠奪と、犠牲の壇上に捧げられてしまい、そうしてこの本館も、御殿も、彼等暴民共の一炬《いっきょ》に附されるか、或いは山寨《さんさい》の用に住み荒されることは火を....
日本橋附近」より 著者:田山花袋
にあらゆるものを破壊したあの恐ろしい震災がやって来た。そして長い間の人間の努力を一炬の下に焼き尽してしまった。あの橋が鉄筋であったがために焼け落ちなかったのは、....