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一番槍
「一番槍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一番槍の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
て魚は握《にぎ》りたくない。魚も握られたくなかろう。そうそう糸を捲いてしまった。
一番槍《いちばんやり》はお手柄《てがら》だがゴルキじゃ、と野だがまた生意気を云う....
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
れど小身なり、我一徳もなし、しかし天下を取るが得手なり」と。大小の戦い七十九度、
一番槍二十三度、智は天下に鳴っている名将だったが、出世運の悪かった男である。 (....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
ある。甲冑を着けると、鳶ヶ巣目がけて一勢に突撃した。本当は、旗本の士天野西次郎、
一番槍であったが、戸田半平|重之と云う士、此戦い夜明に及ぶかと考え、銀の晒首の指....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
黎明、忠茂五千の兵をもって三の丸を攻撃した。家臣立花大蔵長槍を揮って城を攀じて、
一番槍と叫びもあえず、弾丸三つまでも甲を貫いた。忠茂怒って自ら陣頭に立って戦うが....
「山崎合戦」より 著者:菊池寛
忠の名を取るとも、累代の武名を汚すわけには行かぬ」と云って、明智勢に切り入って、
一番槍、一番首、二番首の功名を一人でさらってしまった。 戦いは、午後に入って始....
「元禄十三年」より 著者:林不忘
ひとりでつづけて、 「気骨が折れて、出金が多い。それで、無事勤めたところで、戦場
一番槍ほどの功にはならんのですから、一生に一度の、まず名誉かもしらんが、正直、あ....
「旅愁」より 著者:横光利一
べ始めた。
初めてフランス語の通じた喜ばしさに、沖氏は、
「どうだ皆さん、僕が
一番槍だろう。」
と大見栄切ってわアわア一同を笑わせた。間もなく、オードオブル....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
小栗の腹には無条件で納得する。彼の家は家康以来の名家で、いつも戦《いくさ》の時は
一番槍を他に譲らぬというところから、家康の口から、又一番、又
一番槍はその方か、又....
「四十八人目」より 著者:森田草平
ってきてくれ」と、皮肉らしく小声でささやいた。「その代りに、うまく行ったら当夜の
一番槍にも優る功名だぞ」 「うむ!」とうなずいたまま、小平太は黙って表へ飛びだし....
「昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
がら、天井へ黒々と刷毛をふるった。 「大元帥陛下万歳 帝国海軍万才 紅玉島
一番槍 潜水カン八島 万ザイ。」 ああもう最期だ。少佐の黒い頭が渦巻く水の....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
此方の心持を申上げ、更に因州の池田侯、備前の池田侯にもお願いして、筑波党を攘夷の
一番槍にさせて下さるように天長様から御勅命が下るようにと申されたのだ。宍戸の松平....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
此方の心持を申上げ、更に因州の池田侯、備前の池田侯にもお願いして、筑波党を攘夷の
一番槍にさせてくださるように天長さまから御勅命が下るようにと申されたのだ。宍戸の....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
ラットフ※ームから女子供を突落す事を辞さないのも、こういう人達である。戦場に於て
一番槍の手柄をなすのもこういう人達である。乗客の少い電車の中でも、こういう人達は....