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「一発〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一発の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
その部屋《へや》の壁の向こうに、――たしかに詩人のトックの家に鋭いピストルの音が一発、空気をはね返すように響き渡りました。 十三 僕らはトックの家へ駆けつ....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
使われ始めたことです。先祖代々武勇を誇っていた、いわゆる名門の騎士も、町人の鉄砲一発でやられてしまう。それでお侍の一騎打ちの時代は必然的に崩壊してしまい、再び昔....
海異記」より 著者:泉鏡花
た。夕空にむらむらと嶽の堂を流れて出た、一団の雲の正中に、颯と揺れたようにドンと一発、ドドド、ドンと波に響いた。 「三ちゃん、」 「や、また爺さまが鴉をやった。....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
だった。ねらったところの第一は、三鷹の中島飛行機工場らしく、二十発の爆弾と焼夷弾一発が命中した。建物十七、八棟が倒壊、死者二百名、傷者三百名ということだった。 ....
暗号音盤事件」より 著者:海野十三
って、見つかりはしないよ。引込思案はそもそも日本人の共通な損な性質だ」 白木は一発、痛いところをついた。そうかもしれない。私たちは、従来の教育でもって、どうも....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
し、きれいなもんだなあ。両国の川開で大花火を見るよりはもっとすごいや。あっ、また一発、どすんとぶつかったな。いたい!」 ポコちゃんは金属わくにいやというほど頭....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
。弾丸は捜査隊員のもっていた銃から出たものに相違ないか」 「そうであります。うち一発は、すぐ取出せましたので改めてみましたが、たしかにこっちの機関銃の弾丸であり....
鷭狩」より 著者:泉鏡花
だ旦那方、御飯中で、失礼だと言わっしゃるものだで。」――「撃つぞ。出ろ。ここから一発はなしたろか。」と銃猟家が、怒りだちに立った時は、もう横雲がたなびいて、湖の....
」より 著者:池谷信三郎
るさいわよ。 シイカがいきなりプログラムを丸めてしまった。舞台の上では轟然たる一発の銃声。レンスキイの身体が枯木のように雪の中に倒れ伏した。 ――立て! い....
鴨猟」より 著者:芥川竜之介
て来させることにした。すると小杉君が、「鉄砲疵が無くっちゃいけねえだろう、こゝで一発ずつ穴をあけてやろうか」と云った。 けれども桂月先生は、小供のように首をふ....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
幹の細長い木立の中に陣地を構えた野砲兵が敵にむかつて盛んに砲撃をやつている。一発うつたびに白い煙がぱつと立つ、いきおいで砲車があとずさりをする。砲兵たちは身....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
輔が八房もろとも伏姫をも二つ玉で撃留めたのはこの長物語の序開きをするセラエヴォの一発となってるが、日本に鉄砲が伝来したのが天文十二年であるは小学校の教科書にも載....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
て、船頭は何か取ろうとして胴の間の処へ俯向く。 途端であった。 耳許にドンと一発、船頭も驚いてしゃっきり立つと、目の前へ、火花が糸を引いて※と散って、川面で....
四十年前」より 著者:内田魯庵
慨激越して物情|洶々、帝都は今にも革命の巷とならんとする如き混乱に陥った。 機一発、伊公の著名なる保安条例が青天霹靂の如く発布された。危険と目指れた数十名の志....
活人形」より 著者:泉鏡花
米利堅産種の巨犬一頭、泰助の姿を見て、凄まじく吠え出せり。 南無三、同時に轟然一発、頭を覗って打出す短銃。 幸い狙いは外れたれど泰助はやや狼狽して、内より門....