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「一白〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一白の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
片恋」より 著者:芥川竜之介
心得た顔色で、わいわい騒ぎ立てたんだ。何しろ主人役が音頭《おんどう》をとって、逐一白状に及ばない中は、席を立たせないと云うんだから、始末が悪い。そこで、僕は志村....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
《げ》びた笑い声を出した。 「御生れ年も御存知かな? いや、よろしい、卯《う》の一白《いっぱく》になります。」 老人は金襴の袋から、穴銭《あなせん》を三枚取り....
雌に就いて」より 著者:太宰治
えるようにして寝ころぶ。きょろきょろあたりを見まわす。」 「夕刊の運勢欄を見る。一白水星、旅行見合せ、とある。」 「一本三銭の Camel をくゆらす。すこし豪....
彼は昔の彼ならず」より 著者:太宰治
って、立ちあがった。それからひとりごとのように呟《つぶや》くのである。「四十二の一白水星。気の多いとしまわりで弱ります。」 僕はころげるようにして青扇の家から....
婦系図」より 著者:泉鏡花
ではないけれども、自分はとにかく、先生は言うに及ばずながら、奥方はどうかすると、一白九紫を口にされる。同じ相性でも、始わるし、中程宜しからず、末|覚束なしと云う....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
(明治四十四年 五月二十七日) 憎むと枯れる 戸を開けると、露一白。芝生には吉野紙を広げた様な蜘網が張って居る。小さな露の玉を瓔珞と貫いた蜘の....
光と風と夢」より 著者:中島敦
云えまい。「サモア人は一般に走らない。ヴァイリマの使用人だけは別だが。」と言った一白人の言葉に、私は誇を感ずる。)タロロの通訳で彼等に小言《こごと》を言った。一....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
《しょうげん》や施薬院玄以に書を与えて、何様《どん》なものだろうと探ると、案の定一白や玄以からは、会津の蘆名は予《か》ねてより通聘《つうへい》して居るのに、貴下....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
山々もことごとく桜である。右も桜左も桜、上も桜下も桜、天地は桜の花にうずもれて白一白、落英繽紛として顔に冷たい。 「ああきれいなところだなあ」 こう思うとたん....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
、丹塗の唐戸は、諸扉両方に細めに展け、錦の帳、翠藍の裡に、銀の皿の燈明は、天地の一白に凝って、紫の油、朱燈心、火尖は金色の光を放って、三つ二つひらひらと動く時、....
女侠伝」より 著者:岡本綺堂
赦はない。拷問して白状させるという意気込みで厳重に吟味すると、崔英は恐れ入って逐一白状した。まずこの少女の申立てによると、かの広東における舞台の幽霊一件は、まっ....
三つの痣」より 著者:小酒井不木
は、長い間言葉を発することが出来ませんでしたが、言葉を発するや否や、その罪状を逐一白状してしまいました。 あるときは又、次のような異常な場面もありました。 ....
註文帳」より 著者:泉鏡花
から八九間さきなる軒下に引込んで、三島神社の辺から大音寺前の通、田町にかけてただ一白。 折から颯と渡った風は、はじめ最も低く地上をすって、雪の上面を撫でてあた....
妖怪学」より 著者:井上円了
がり、その背に文あり。これより相伝えて九星起こるという。九星の名目は左のごとし。一白 二黒 三碧 四緑 五黄 六白 七赤 八白 九紫 これを時に....
迷信解」より 著者:井上円了
「洛書」より出でたりというも、真偽は定め難い。その数が一より九までありて、これに一白、二黒、三碧、四緑、五黄、六白、七赤、八白、九紫の名を付し、これを年に配し月....