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一知半解
「一知半解〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一知半解の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文放古」より 著者:芥川竜之介
之介を軽蔑《けいべつ》したことはないわ。……」
この手紙を書いたどこかの女は
一知半解《いっちはんかい》のセンティメンタリストである。こう云う述懐《じゅっかい....
「俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
ろの詩形自身の響きの中にのみ可能である。俳諧は謡いものなりというはこの事である。
一知半解の西洋人が芭蕉をオーレリアスやエピクテータスにたとえたりする誤謬の出発点....
「平塚さんと私の論争」より 著者:与謝野晶子
開しているものについて、もし平塚さんが通読の煩を厭われなかったなら、たとい結果は
一知半解の独断的意見が多くなっているにもせよ、私の取扱っている題目の範囲のかなり....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
更に又その人は、一切の宗教宗派的のドグマの捕虜であってはならぬ。これと同様に、
一知半解式の知識の所有者であってもならぬ。それ等は自分の無知無学に気づかぬから、....
「発掘した美女」より 著者:坂口安吾
文学にもこる、たしかに考古学なぞにもチョッピリ興をいだいたりもした。何から何まで
一知半解であるが、チリもつもれば何とやらで、
一知半解のウンチクは頭にあふれ、書物....
「推理小説論」より 著者:坂口安吾
というような例は少い。そこで、推理小説は有閑階級の玩弄物にすぎないなどというのは
一知半解の見解で、だいたい犯罪の動機は色と慾で、貧乏人が被害者だと、動機が少くな....
「省察」より 著者:デカルトルネ
するでありましょう。また権威は、智能の士とか博学の士とかであるよりもむしろ多くは
一知半解の徒であるのを慣わしといたします無神論者が、反対する心を棄てるように、そ....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
ても造詣の底は見え透いた気がして円朝の人情|噺以上に動かされなかった。古人の作や
一知半解ながらも多少|窺った外国小説(その頃ゾラやドウデも既に読んでいた)でも全....
「俳優への手紙」より 著者:三好十郎
役に立つか? 全体、われわれには理屈が多すぎるのだ。今われわれに必要なことは、
一知半解の事に就て無責任な「批判」を吐き散らすことではなくて、信頼するに足る指導....