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「一碧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一碧の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
凪だね!」 海は実に凪げるなり。近午の空は天心にいたるまで蒼々と晴れて雲なく、一碧の海は所々練れるように白く光りて、見渡す限り目に立つ襞だにもなし。海も山も春....
李陵」より 著者:中島敦
イラしてくると、いつも独り駿馬《しゅんめ》を駆って曠野《こうや》に飛び出す。秋天一碧《しゅうてんいっぺき》の下、※々《かつかつ》と蹄《ひづめ》の音を響かせて草原....
わが精神の周囲」より 著者:坂口安吾
。第二日目は、早朝に長畑さんが手術のために東京へ戻り、私たちは南雲さんの案内で、一碧湖へ遊びに行った。私はこゝでも水浴をやったが、湖底が泥土で足クビまでめりこみ....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
台に、虫一つ、塵も置かず、世の創の生物に似た鰐口も、その明星に影を重ねて、一顆の一碧玉を鏤めたようなのが、棟裏に凝って紫の色を籠め、扉に漲って朧なる霞を描き、舞....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
に加わる。 十九日、晴れ。朝来、風かえって冷ややかなり。穏波前日のごとし。万里一碧、なんらの触目なし。暮天ことに穏やかにして、波滑らかなること油のごとし。この....