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一竿
「一竿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一竿の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幻談」より 著者:幸田露伴
袋の具合のいいのを他の竹の竿につないで穂竹《ほだけ》として使います。丸というと、
一竿《ひとさお》全部がそれなのです。丸が良い訳はないのですが、丸でいて調子の良い....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
るだろう、ただの人間としてまさに出席するよ」
「あなたはどうです」
「僕ですか、
一竿風月《いっかんのふうげつ》閑生計《かんせいけい》、人釣《ひとはつりす》白蘋紅....
「蘆声」より 著者:幸田露伴
時でも覚えたてというものは、それに心の惹かれることの強いものである。丁度その頃|
一竿を手にして長流に対する味を覚えてから一年かそこらであったので、毎日のように中....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
の大音に怒りを加え、吠えるがように響かせたが、腰を捻ると抜き打ちだ。鞘走らせたは
一竿子忠綱、月光を突ん裂き横一揮、南部集五郎の左胴、腰の支《つが》えをダ――ッと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
て、それをスルスルと下へ向って引きました。 そうすると、庵の一方に継ぎ足された
一竿の竹の柱頭高く、へんぽんとして白旗が一つ現われて、きらきらと朝日にうつり出し....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
妙なことには相手は立ち向かうようすもなく、落ちた連中を拾いあげると、こっちの舟へ
一竿つっぱって倉皇として離れてゆく。
瞬間、蒼い雲光で見ると、騒ぎを聞きつけた....
「荒磯の興味」より 著者:佐藤惣之助
つまり浪のリズムに乗り、海と身も心もぴたりと一致さして、潮のとびちる巌上に立ち、
一竿を揮って釣れるようになったら、その豪快な感覚というものは無類である。水平線と....
「雪代山女魚」より 著者:佐藤垢石
川と、秋川とである。だが、東京に近いだけに交通の便がよく、約二、三年漁期に入ると
一竿を肩にした人々が、我れも我れもと押しかけるので、既に早春のうちに漁り尽くして....