一等兵[語句情報] »
一等兵
「一等兵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一等兵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さようなら」より 著者:田中英光
み廻っていた光景を思い出す。トッパと綽名《あだな》の大阪の円タク助手出身の、万年
一等兵が、岡田という良家の子で、大学出の初年兵にムリヤリ剣つき鉄砲を握らせ、「そ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ら、ヌッと坊主頭が出た。しばらくすると、全身を現した。襟章は蝦茶の、通信員である
一等兵の服装だった。彼は中佐の姿の消えた扉の前に、躍り出ると、手袋をはいたまま、....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
しようがなかった。十八歳ぐらいの子供のような水兵さん、三十何歳かの青髯のおっさん
一等兵、全く御苦労さま、つらいことだったでしょうと肩へ手をかけてあげたい気持がし....
「前哨」より 著者:黒島伝治
ていた。 屋根の上に、敵兵の接近に対する見張り台があった。その屋根にあがった、
一等兵の浜田も、何か悪戯がしてみたい衝動にかられていた。昼すぎだった。 「おい、....
「チチハルまで」より 著者:黒島伝治
那家屋が臨時の営舎だった。毛皮の防寒胴着をきてもまだ、刺すような寒気が肌を襲う。
一等兵、和田の属する中隊は、二週間前、四平街を出発した。四※南に着き、それからな....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
れの勝だ。あとは誰かと入れかわろう」 「中尉どの、わしが出ます」 「おう、ピート
一等兵か。お前、やるのか。めずらしいのう」 「いや、さすがに気長のわしも、もうこ....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
学グループの中から新しく小説を書き出している若い人々の中から、短篇であるが「古川
一等兵の死」のような兵士の悲惨な運命を描いた作品もあらわれた。 東大の学生が編....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
をのばして電話機をとりあげた。 「はあ、艦橋当直」 「こっちは艦長だ。どうだ入野
一等兵曹、あと三十|浬で飛行島にぶつかる筈だが、西南西にあたって、なにか光は見え....
「空襲警報」より 著者:海野十三
を玄関に聞いて、座からとびあがった。 「中尉どのは、御在宅でありますか」 沼田
一等兵は、露子に迎えられて、玄関の前で挙手の敬礼をしていた。 「おい沼田。まだ休....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
酷なのだ。一つ何とかして××の鼻をあかしてやりたいのである。処で之が大阪某連隊某
一等兵の入営前からの願望だったと仮定しよう。 入営して見ると、とかくガミガミ云....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
待っているとすっかり外出の服装で、長い劒を吊った隆ちゃんが出て来ました。昨夜から
一等兵になった由、星二つついている。十時すぎでしたから、ずっと西練兵を突切って歩....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
不明、行方不明ということになったままです。 ところが十六日に周防村の新谷という
一等兵が来て、負傷後宮本と三日一つトラックにいた。傷は後頭に一寸位の破片による傷....
「昨日・今日・明日」より 著者:織田作之助
しい。逆立ちは下手な程よろしい」 隊で逆立ちの一番下手なのは、大学出の白崎恭助
一等兵だったから、白崎は落語家出身で浪花節の巧い赤井新次
一等兵と共に、常に隊長の....
「昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
あきよ》ちゃん、ここは地獄の入口だよ。」 ――もう一つの小さい影がささやいた。
一等兵曹の服装をしているが、紅顔の美少年だ。明るい頬の色、澄み切った眼のかがやき....
「戦争ジャーナリスト論」より 著者:戸坂潤
国皆兵だからと云って、凡ての国民がその社会的職業の如何よりも先に、上等兵であるか
一等兵であるかだ、とは考えられないのと同じことで、それは国民のごく少数の特異層を....