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一等卒
「一等卒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一等卒の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「将軍」より 著者:芥川竜之介
わら》へ出た。
「おい、後《うしろ》を見ろ。」
紙屋だったと云う田口《たぐち》
一等卒《いっとうそつ》は、同じ中隊から選抜された、これは大工《だいく》だったと云....
「渦巻ける烏の群」より 著者:黒島伝治
つまさきで立ち上らずに、カーテンの隙間から部屋の中が見えた。 そこには、二人の
一等卒が、正宗の四合|壜《びん》を立てらして、テーブルに向い合っていた。ガーリヤ....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
無数の小さい日の丸の旗を持って、出迎えている、人々の中から一人の女が、ふいに
一等卒の柿本の前にとび出した。中年の歯を黒く染めた女だった。彼女は、柿本の腰にす....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
刻りつけられてあった。それから日清の役にこの近在の村から出征して、旅順で戦死した
一等卒の墓もあった。 この墓地とはまったく離れて、裏の林の奥に、丸い墓石が数多....
「日清戦争異聞(原田重吉の夢)」より 著者:萩原朔太郎
風の中で泣き叫んでいた。チャンチャン坊主は、無限の哀傷の表象だった。 陸軍工兵
一等卒、原田重吉は出征した。暗鬱な北国地方の、貧しい農家に生れて、教育もなく、奴....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
ときわが鎌田聯隊長殿は、馬の上で剣を高くふって突貫! と号令をかけた。そこで大沢
一等卒はまっさきかけて疾風のごとく突貫した。敵は名に負う袁世凱の手兵だ、どッどッ....
「氷河」より 著者:黒島伝治
耐している。そんな看護長だった。恩給のことなら百科辞典以上に知りぬいていた。 「
一等卒。」 「ま、五項症に相当するとして……増加がついて二百二十円か。」 足の....
「かしわばやしの夜」より 著者:宮沢賢治
。よろしい。はじめ。」 柏の木は足をぐらぐらしながらうたいました。 「清作は、
一等卒の服を着て 野原に行って、ぶどうをたくさんとってきた。 と斯《こ》うだ....
「バキチの仕事」より 著者:宮沢賢治
校ですか。」「兵隊《へいたい》で一緒です。」 「ああ兵隊で、そうですか、あいつも
一等卒《いっとうそつ》でさね、どうやってるかご存じですか。」「さあ知りません。隊....