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一等車
「一等車〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一等車の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道標」より 著者:宮本百合子
どこからのって来るか予想されない車室《クーペ》のなかに、さし向いでとじこめられる
一等車をさけて、伸子の乗ったのは、日本の汽車のような体裁の二等車だった。
車内....
「人間レコード」より 著者:夢野久作
青年ボーイはニッコリと笑って首肯いた。今一度帽子を脱いで展望車から出て行った。
一等車のボーイ室では少年ボーイが、山のように積上げた乗客の手荷物を片付けていた。....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
セーユへ着けば、すぐ到着の電報をうちへ打って、一泊の後ち友人三四人とパリへ夜行の
一等車で行くつもりである。遠さは丁度神戸東京間位と思う。 パリのステーションま....
「マダム貞奴」より 著者:長谷川時雨
ゾチック》のおつくりの方が遥《はる》かに美しかった。ある時|国府津《こうず》行の
一等車に乗ったおりは純白なショールを深々と豊かにかけていたのが顔を引立《ひきたて....
「白銀の失踪」より 著者:ドイルアーサー・コナン
双眼鏡を持って来てくれたまえ」 それから一時間あまりの後には、私はエクスタ行の
一等車の一隅に腰かけていた。シャーロック・ホームズは耳垂れつきの旅行用ハンチング....
「文化祭」より 著者:坂口安吾
をしたのである。 「実に正当な御意見ですね。むろん二等、むしろ特別二等、もしくは
一等車ですよ。さっそく幹事長に伝えて、御満足のいくように取りはからうつもりですが....
「投手殺人事件」より 著者:坂口安吾
届けて、金口と木介は中央の二等車にのる。そこには煙山は乗っていない。 「ハテナ。
一等車かな。それとも一番前の二等車かな。モク介、見てこいや」 「ヘエ」 木介は....
「絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
くのだった。が、その客室のうちに、一つだけ美麗な紅色に塗られたのがあって、それが
一等車になっていた。 その紅車の一つが、お筆の凝視の的であった事は、後に至って....
「株式仲買店々員」より 著者:ドイルアーサー・コナン
って、シャーロック・ホームズの所へ飛び込んで来たかと云うことについては、私たちが
一等車に乗り込んで、バーミングハムの旅に旅立ってからようやくきくことが出来たので....
「世界漫遊」より 著者:ダビットヤーコプ・ユリウス
道庁で、この線路の列車の往復を一時増加しようかと評議をした位である。無論急行で、
一等車ばかりを聯結しようと云うのであった。 その会議の結果はこうである。親族一....