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「一箱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一箱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
止まりたいと思うものは創痍を恐れずに闘わなければならぬ。 又 人生は一箱のマッチに似ている。重大に扱うのは莫迦莫迦しい。重大に扱わなければ危険である....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
る。マッチをつけるのがもどかしいらしく、煙草から煙草へ火を吸い移すのだ。瞬く間に一箱を平げてしまうその早さに、一日掛って一箱がやっとの豹一はあきれてしまった。が....
世相」より 著者:織田作之助
、つまりその、金巾は駄目でがしたが、別口《べつくち》の耳寄りな話ががしてな、光が一箱十円であるちゅうんでがすよ。もっとも千箱単位でがすが、しかしどうでがす、十円....
お菓子の大舞踏会」より 著者:海若藍平
ボンボン、そのほかいろいろ、ある事ある事……。 それから食べたにもたべたにも、一箱ペロリと食べてしまった五郎さんは、空箱と包み紙や紐を裏の掃きだめに棄てに行っ....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
ると「珠玉」と記した箱は都合三個「金銀」と記したのが七個、残る七個は様々である、一箱のうちに纔《わずか》に一袋さえアノ通りなら一切で何れ程で有ろう、王侯よりも貴....
未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
十銭だな」 お百姓さんは、きげんをなおして、にこにこ笑いだした。 もぐら一箱 もぐらがつかまったら、お百姓さんは、一郎のところへ、ハガキをくれることに....
流線間諜」より 著者:海野十三
猿を使ってマッチ箱を奪還したことは、部下の過失をいささか償った形だが、そのマッチ一箱にはマッチが半数ほど失われている。見ればその箱にはマッチを擦った痕跡もないが....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
でいるようだ。 思う仕事が思うように行かない時など酒を飲むとか、やけ糞に煙草を一箱のみつくすとか出来る人は幸福だ。酒も煙草ものめない私は時に重たい椅子を床へ投....
貞操問答」より 著者:菊池寛
マッチに、電話番号が、ついていますね。」と、バー・スワンと銘のはいったマッチを、一箱ポケットの中に入れた。 今更、木賀に対して、前川と何の関係もないと、抗弁す....
中毒」より 著者:織田作之助
ルベゾルテやキャメルやコスモスは高すぎた。私はキングという煙草を買って練習した。一箱十銭だった。 口に煙草のにおいのある女とは、間もなく別れた。その当座、私は....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
」 「佐渡の金山奉行、大久保石見守という方の噂は、能く聞いておりました」 「黄金一箱、十二貫目入り、合せて百箱を五十駄積の船に載せ、毎年五隻から十隻と、今町津ま....
夜の構図」より 著者:織田作之助
つまり、マッチの礼だ」 信吉は早口に、笑いながら言った。 「その代り、マッチは一箱で済まないっていうんでしょう。あんまり沢山持ち出すと、おふくろに叱られちゃう....
薬局」より 著者:織田作之助
薬局 織田作之助 その男は毎日ヒロポンの十管入を一箱宛買いに来て、顔色が土のようだった。十管入が品切れている時は三管入を三箱買う....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
悔恨の淵に沈む。 やがて、豁然として我に返り、二タ仕掛の綸を、餌入の上に致し、一箱のマッチを傾けて火を点ずれば、濡れたるものながら、火※を高めてぱっと燃え、奇....
」より 著者:織田作之助
味な指し方をしたり、賭けないと気がのらぬと煙草でも賭けると、たったカメリヤや胡蝶一箱のことにもう生死を賭けたような汚い将棋を指し、負けると破産したような顔で相手....