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「一篇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一篇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文章」より 著者:芥川竜之介
創作を一生の事業と思っている。現に教師になってからも、たいてい二月《ふたつき》に一篇ずつは短い小説を発表して来た。その一つ、――サン・クリストフの伝説を慶長版《....
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
ないが、他に替る題もない為にやむを得ず用いることにした。「大導寺信輔の半生」の第一篇と思って頂けば幸甚である。大正十三年十二月九日、作者記。....
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
小泉孤松《こいずみこしょう》の書いた「農家《のうか》義人伝《ぎじんでん》」の中の一篇によれば、平四郎は伝吉の牽《ひ》いていた馬に泥田《どろた》へ蹴落《けおと》さ....
十円札」より 著者:芥川竜之介
ではない。もし粟野さんも芸術を、――少くとも文芸を愛したとすれば、作家堀川保吉は一篇の傑作を著《あら》わすことに威厳を保とうと試みたであろう。もしまた粟野さんも....
二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
いのではない。忘れさせたのが雀なのである。 モウパッサンが普仏戦争を題材にした一篇の読みだしは、「巴里は包囲されて飢えつつ悶えている。屋根の上に雀も少くなり、....
三つのなぜ」より 著者:芥川竜之介
獅子を立てた、大きい象牙の玉座の上に度々太い息を洩らした。その息は又何かの拍子に一篇の抒情詩に変ることもあった。 わが愛する者の男の子等の中にあるは 林の樹の中....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
ら、はじめ、淑女画報に、「革鞄の怪。」後に「片袖。」と改題して、小集の中に編んだ一篇を草した事がある。 確に紫の袖の紋も、揚羽の蝶と覚えている。高島田に花笄の....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
日体操同然なんでございますものね。」 と云った。「教え子」と題した、境遇自叙の一篇が、もう世に出ていた。これも上杉先生の門下で。――思案入道殿の館に近い処、富....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
或は彼等に向くかも知れぬ。が、われ等の受持にかかる霊的通信は、恐らく彼等にとりて一篇の夢物語に過ぎないであろう。 然り、われ等の痛切に求むる所は、以上の如き人....
恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
ものは当時の菊池寛なり。当時の恒藤に数篇の詩あるも、亦怪しむを要せざるべし。その一篇に云う。 かみはつねにうゑにみてり いのちのみをそのにまきて みのれるときむ....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
の余、視力も衰え物を視るにすこぶる困難の様子なりしかば、先生はかくかくの趣意にて一篇の文を草したるが、当分は世に公にせざる考にて人に示さず、これを示すはただ貴君....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
人との間に、ちょっと面倒な事件が持ち上った。 この論文は「電気の実験研究」の第一篇には、電流の感応の方を前に書いて、感応の事柄を概説し、しかる後に、磁石の起す....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
あったり、消してあったりした。いくたびやっても実らぬこころみではあったが、先生が一篇の詩をつくり、ヴァン・タッセルの世継ぎ娘に捧げようとしたのだった。この魔術の....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
対する評論について 碩果生 去る十三日の国民新聞に「瘠我慢の説を読む」と題する一篇の評論を掲げたり。これを一読するに惜むべし論者は幕末外交の真相を詳にせざるが....
式部小路」より 著者:泉鏡花
、素通りにされても怨まない。実際そうでないと、わずか廊下を七八間離れたばかりで、一篇悲劇の女主人公、ことに光栄ある関係者の一|人で居ながら、何にも知らないで退院....