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一粟
「一粟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一粟の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十円札」より 著者:芥川竜之介
の出来なかった時には、――その時はその時と思わなければならぬ。元来彼は何のために
一粟野廉太郎の前に威厳を保ちたいと思うのであろう? 粟野さんはなるほど君子人かも....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
養い胆を取りて上貢としたと載せ、『五雑俎』に、〈※蛇大にして能く鹿を呑む、その胆
一粟を口に※《ふく》めば、拷椋《ごうりゃく》百数といえどもついに死せず、ただし性....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《あひしよく》ス、蜉蝣《ふゆう》ヲ天地ニ寄ス、眇《びよう》タル滄海《そうかい》ノ
一粟《いちぞく》、吾ガ生ノ須臾《しゆゆ》ナルヲ哀《かなし》ミ、長江ノ窮リ無キヲ羨....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
でしょう。赤壁《せきへき》の賦《ふ》というのにありますね、渺《びょう》たる蒼海の
一粟《いちぞく》、わが生の須臾《しゅゆ》なるを悲しみ……という気持が、どんな人だ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
海です。 海はいつも同じようなことを教える。渺《びょう》たる滄海《そうかい》の
一粟《いちぞく》、わが生の須臾《しゅゆ》なるを悲しみ、と古人は歌うが、わが生を悲....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
向って歩みながら、白雲は豪壮なる波と、無限の海の広さにあこがれ、眇《びょう》たる
一粟《いちぞく》のわが身を憐れみ、昔はここに鹿島神社の神鹿《しんろく》が悠々遊ん....