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一線
「一線〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一線の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
、かつて戈《ほこ》を交えた日露両国の商業的関係が、日本海を斜めに小樽対ウラジオの
一線上に集注し来らむとする時、予がはからずもこの小樽の人となって日本一の悪道路を....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
それである。そうしてその論争によって、純粋自然主義がその最初から限定されている劃
一線の態度を正確に決定し、その理論上の最後を告げて、ここにこの結合はまったく内部....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
ためにもよくない。 次に会社はもう少し後継者の養成に留意しなければいけない。第
一線に立つもののことばかりしか念頭においていないから、ごく少数のものが一時に去る....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
れても雪の匂いをかげばちっとも損にならない。この原をさきへ行くといい傾斜がある。
一線のスキーの跡もないところを滑って行くのは愉快である。とめどもなく滑るような気....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
に上る。公子剣を軽く取る。)終生を盟おう。手を出せ。(手首を取って刃を腕に引く、
一線の紅血、玉盞に滴る。公子返す切尖に自から腕を引く、紫の血、玉盞に滴る。)飲め....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
い指でぽりぽりとかいた。 「兵曹長のいう通りだ。今の話でいくと、これからの防空第
一線は、成層圏、いや成層圏よりも、もっと上空のあたりになるぞ。幕状オーロラ(極光....
「火星兵団」より 著者:海野十三
なった。
「もちろんですとも。どこへでも、いきますよ。われわれは、大宇宙にある第
一線部隊ですね」
「うむ、そうだ。だから、どんなことがあっても、負けられんのじゃ....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
取った中に、層々たる城の天守が、遠山の雪の巓を抽いて聳える。そこから斜に濃い藍の
一線を曳いて、青い空と一刷に同じ色を連ねたのは、いう迄もなく田野と市街と城下を巻....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
規則は断じて之を許さない。 問『夫婦というものは、精神的又道徳的には、必ずしも同
一線上に居なくても、立派に愛し合っていられると思うが……。』 愛する魂――むろ....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
願いいたしたいのです。 なにぶんにも小生は、ほとんど日夜静臥中の病人であり、第
一線的な運動に名前を連ねること自体がすでにこつけいなことなのです。また、療養の目....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
からである。)『八犬伝』の本道は大塚から市川・行徳・荒芽山と迂廻して穂北へ達する
一線である。その中心点が大塚と行徳と荒芽山である。野州路や越後路はその裏道で甲斐....
「米」より 著者:犬田卯
塚屋」で通っているこの五尺足らずの顔面ばかりが馬鹿に大きく、両眼はあるか無きかの
一線にすぎない畸形児風の男は、浩平をまともに見て、にやりと笑った。そして口ばやに....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
ではない。が、応挙や探幽の大作の全部を集めて捜しても決して発見されない椿岳独特の
一線一画がある。椿岳には小さいながらも椿岳独自の領分があって、この領分は応挙や探....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
午前中にタルタル港に入る。硝石運載のためなり。地上に一株の木なく、一根の草なく、
一線の泉なく、満山焦土のごとし。アラビアのアデン港に似たり。一望殺風景を極む。港....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
傾向に分ける事が出来る。 1 最初から方針を確立し一挙に迅速に決戦を求める。(第
一線決戦主義) 2 最初は先ず敵を傷める事に努力し機を見て決戦を行なう。(第二線....