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「一編〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一編の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
ね。『種の起源』にも『旅行記』にも僕は書いてあったと思うが……。それがこの本の第一編にはかなり綿密に書いてあるようだよ」 「科学的にも価値がありそうかい」 「ず....
武蔵野」より 著者:国木田独歩
こって線を引いてみると、それから板橋の中仙道の西側を通って川越近傍まで達し、君の一編に示された入間郡を包んで円《まる》く甲武線の立川駅に来る。この範囲の間に所沢....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
やや北方を西から東へ通過したが、中には頭上を通る隊もあって癪にさわる。最後に近い一編隊の落とした弾は、さらさらさらと音を長くひいて東の方に落ち、炸裂するのを耳に....
運命」より 著者:幸田露伴
及ばず、三国志の如くして、而も其の殺伐はやゝ少し。たゞ其の三者の佳致を併有して、一編の奇話を構成するところは、女仙外史の西遊水滸三国諸書に勝る所以にして、其の大....
空襲警報」より 著者:海野十三
キロというところで、急に陣形を変えた。 モロレフ司令官は、光線電話をもって、第一編隊長ワルトキンに、いそいで命令した。 「ワルトキンよ。貴隊は犬吠崎附近から陸....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
籠」の速記本を近所の人から借りて読んだ。その当時、わたしは十三、四歳であったが、一編の眼目とする牡丹燈籠の怪談の件りを読んでも、さのみに怖いとも感じなかった。ど....
紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
と、なんだかこれを、実録として発表するのが惜しくなってきた。 そして、泡よくば一編の小説として、これを世に問いたい誘惑に打ちかち兼ねてしまったのである。 ....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
一編 海底の惨劇 一、海―武人の墓 それは、夜暁までに幾ばくもない....
戯作者」より 著者:国枝史郎
晩まで画工と彫刻師とが詰めかけて来て、一枚書ければ一枚だけ絵に描いて版に起こし、一編集まれば一編だけ、本に纏めて売り出すのであった、それでも読者は待ち兼ねて矢の....
怪獣」より 著者:岡本綺堂
もしろくもないでしょう。S旅館の娘ふたりが淫蕩の事実を詳しくお話しすると、確かに一編の小説になると思うのですが……。いや、わたしが聴いただけのことでも、それを正....
妖怪学」より 著者:井上円了
詩 却思去歳○○○ 載酒孤舟棹月時 (塵事堆中日月移る 秋きたりいまだ一編の詩あらず かえって思う去歳○○○ 酒を載せて孤舟月に棹さすとき) 転....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
込んでいた。その時分の文学的|覇心は殆んど天に冲する勢いであった。 『浮雲』の第一編が発行されたは明治二十年七月であった。この第一編は今も昔も変らぬ書肆の商略か....
道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
野人かつて「道鏡皇胤論」一編を京大史学会の雑誌史林の誌上で発表した事があった。要は道鏡が天智天皇の皇孫で....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
日記中より日月地名を除き去り、もっぱら宗教、風俗に関したる種目のみを取り出だし、一編の冊子となせり。仮に題して『政教日記』という。 一、この書、題して『政教日記....
自来也の話」より 著者:岡本綺堂
れが大当りを取ったところから、図に乗って止度も無しに書きつづけているうちに、第十一編を名残として嘉永二年に作者は死んだ。しかも児雷也の流行は衰えないので、そのあ....