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「一聯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一聯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
点を主張した。『浮世風呂』に「細くて、お綺麗《きれい》で、意気で」という形容詞の一聯がある。「いき」の形相因は非現実的理想性である。一般に非現実性、理想性を客観....
ぶくぶく長々火の目小僧」より 著者:鈴木三重吉
いつでも勝手なときに、ひとりでにからだがゴムの袋のようにぶくぶくふくれます。まず一聯隊《いちれんたい》ぐらいの兵たいなら、すっかり腹の中へはいるくらいふくれます....
東京八景」より 著者:太宰治
た。死ぬるばかりの猛省と自嘲と恐怖の中で、死にもせず私は、身勝手な、遺書と称する一聯の作品に凝っていた。これが出来たならば。そいつは所詮、青くさい気取った感傷に....
十五年間」より 著者:太宰治
した。次第に作品の数も殖えて来た。私は、その紙袋に毛筆で、「晩年」と書いた。その一聯の遺書の、銘題のつもりであった。もう、これで、おしまいだという意味なのである....
大使館の始末機関」より 著者:海野十三
るに、それは扉をしめる拍子に自動式にそこを狙って前の壁の中に仕掛けてある機関銃が一聯の猛射を行ったものである。これが普通の人間なら、まだ扉のハンドルを外さないう....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
病歿している。また新羅との政治的関係も好ましくない切迫した背景もあって注意すべき一聯の歌である。帰途に、「天雲のたゆたひ来れば九月の黄葉の山もうつろひにけり」(....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
ってよく見張りをしていさえすればよかった。まったくの奇襲を受けるのでない限りは、一聯隊の敵に対してもその場所を守ることが出来たかも知れなかった。 私に特に気に....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ぞ兵舎をかこむ練兵場、飛行場のあとである。私がそう思うのもムリがない。この建物は一聯隊の兵舎、銃器庫、聯隊司令部、講堂などに相応し、それ以下のものではない。離れ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
に全部をかけた逞しい疑惑だ。 「ともかく、再び日附の配列から、脅迫状と家探しとに一聯の関係の存在が類推され、そしてその真実が証明された。すると三月の場合に一月の....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
ギニーは二十一シリングに当る。 親衛歩兵の……桝目のもの イギリスの親衛歩兵第一聯隊の兵は大きなバケツ型の毛皮の帽子をかぶっている。それを「桝」に喩えて滑稽に....
美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
謂|百済観音像や、夢殿の救世観世音菩薩像、中宮寺の如意輪観音と称する半跏像の如き一聯の神品は、悉く皆日本美の淵源としての性質を備えている。殊に夢殿の秘仏救世観世....
水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
一端にあるメモの用紙へ何か書いて、すぐ眼に付く様にそれを机上に立てかけた。これは一聯の数字で、ルパンが覗いてみると、 9 - 8 = 1 ドーブレクは何か思案....
幽霊」より 著者:小野佐世男
頃、私達一家は小石川の家から、赤坂の新居へ移った。 庭がとても広かった。麻布の一聯隊の高い丘が、苔むした庭の後にそびえ、雑草やくるみの木が、垂れさがるように見....
フランケンシュタイン」より 著者:宍戸儀一
のだろう。 しかし、著者自身「夫にはただ一つの出来事の暗示も負うておらず、ただ一聯の感情の暗示もほとんど受けなかった」と述べているが、夫シェリーの天才の影響な....
黒板は何処から来たのか」より 著者:小倉金之助
から出発して、非常な成功を博したが、後には算術の初歩から微積分にわたる、彼自身の一聯の教科書を著わした。それは非常に普及したので、そのためにウェスト・ポイントの....