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一脈相通ずる
「一脈相通ずる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一脈相通ずるの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「丹下左膳」より 著者:林不忘
つかう武士という連中にあいそをつかし、世を白眼視しておる点で、吾輩《わがはい》と
一脈相通ずるところのある愉快なやつじゃ。それをなんぞや! 腕でかなわず、この奸計....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
ことがあるようであるが、あれなどもやはりこのイブラヒム老人の入れ歯の注文とどこか
一脈相通ずるところがあるような気がするのである。実際具体的な目的の詳細にわからな....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
思はなくに」の句に深い感慨があって、人麿の、「いさよふ波の行方しらずも」などとも
一脈相通ずるものがあるのは、当時の人の心にそういう共通な観相的傾向があったとも解....
「鏡花氏の文章」より 著者:中島敦
表現の奇矯という点に於て、氏はまた後の大正時代になって現われた新感覚派なるものと
一脈相通ずる所がある。大体、新感覚派といっても、その狙う所は「外界の刺戟を感受す....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
としては言葉を発してるつもりなのかも知れない。 亀を愛する気持は、生物の秘奥に
一脈相通ずる気持であり、また超俗の気持であり、更に、日向ぼっこをしてる亀に親しむ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
て念仏して地獄におちたりとも、さらに後悔すべからずさふらふ」という親鸞の言葉と、
一脈相通ずるところがあるからなのかもしれない。さらに立ち入って考えてみるなら、自....
「孟母断機」より 著者:上村松園
刺戟されて筆を執ったものであるが、これは「遊女亀遊」や「税所敦子孝養図」などと、
一脈相通ずる、わたくしの教訓画として、今もって懐かしい作のひとつである。 「その....
「随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
とかいう菓子細工はついに知らないのであるが、たしかに先代鶴枝の技巧的な美しさとは
一脈相通ずるもののあるような心もちがしてならない。 曰く 「鶴枝の百面相は猫八....