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「一腹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一腹の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
老年」より 著者:芥川竜之介
やろうじゃあ、ありませんか。あなたの次は私の「鉢の木」だからね。しらふじゃあ、第一腹がすわりませんや。」 「私も生玉子か、冷酒《ひや》で一杯ひっかけようと思って....
人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
いこうよ」 「ああ、それもわるくないだろう。が、どうも今日はだいぶん疲れたね。第一腹が減って、目がまわりそうだ」 「あれっ、強いといばった人が、もはやそんなに弱....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
のですよ。眠っている間は、煙草を吸うわけにゆかないですからねえ」 「いや私は、第一腹がへるので、眼が覚めますわい。どっちも意地のきたない話ですね。あっはっはっ。....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
なって来たが、阿Qはかえって寒さを感じた。しかしこれにはいろいろのわけがある。第一腹が耗って蒲団も帽子も上衣もないのだ。今度棉入れを売ってしまうと、褌子は残って....
」より 著者:佐藤垢石
な流れや深い淵から、細流や田のなかへ遡り込み、水藻の葉などに卵を生みつける。卵は一腹に五、六百万粒ほど入っているといわれる。鱈の卵に劣らぬほどの数を持っているの....
富士屋ホテル」より 著者:古川緑波
、スパニッシュ・オムレツ。それで、おしまい。 これじゃあ、全く物足りないし、第一腹が張らない。そこで、又、メニュウを何度も見て、シナモン・トーストを一つ。 ....
山の人生」より 著者:柳田国男
いう話は少なくとも室町時代の、京都にもすでに行なわれていた。しかもおかしい事には一腹に三人の四人も、怖ろしい子を生むというのである。従ってそれが山神の産養いとい....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
せて見たところでは、子雀の時代にいつもこの巣箱の附近へ、集まって来る者がちょうど一腹の数ほどあった。その中から次の家長が出るのか、あるいはまた丸々別の夫婦がその....