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一膳飯屋
「一膳飯屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一膳飯屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「硝子戸の中」より 著者:夏目漱石
あった。私はこうしたありのままの昔をよく思い出す。その半鐘のすぐ下にあった小さな
一膳飯屋《いちぜんめしや》もおのずと眼先に浮かんで来る。縄暖簾《なわのれん》の隙....
「坑夫」より 著者:夏目漱石
に立ち戻ったと説明したら善く呑《の》み込めるだろう。さて空腹にはなったが、最後の
一膳飯屋《いちぜんめしや》はもう通り越している。宿《しゅく》はすでに尽きかかった....
「道草」より 著者:夏目漱石
》した。 ある時の彼はまた馭者《ぎょしゃ》や労働者と一所に如何《いかが》わしい
一膳飯屋《いちぜんめしや》で形《かた》ばかりの食事を済ました。其所の腰掛の後部《....
「のろのろ砲弾の驚異」より 著者:海野十三
士の住居は、南京路でも一等値段がやすく、そして一等|繁昌している馬環という下等な
一膳飯屋の地下にあるのだ。 「さあ、ここがその馬環です。どうです、たいへんな繁昌....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
思議じゃねえようなものの、空樽の腰掛だね、こちとらだって夏向は恐れまさ、あのそら
一膳飯屋から、横っちょに駆出したのが若様なんです。え、滝先生、滝公、滝坊、へん滝....
「一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
るのもそれだ。 A 何だい、うまい物うまい物って言うから何を食うのかと思ったら、
一膳飯屋へ行くのか。 B 上は精養軒の洋食から下は一膳飯、牛飯、大道の焼鳥に至る....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
に、待ちぬいていた。 十一日の午頃である。 門司ヶ関から小倉へはいる城下口の
一膳飯屋の前を、乳呑み児をあやしながら、行きつ戻りつしている女がある。 つい先....