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一菜
「一菜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一菜の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「HUMAN LOST」より 著者:太宰治
は、二つの途《みち》のみ。脱走、足袋《たび》はだしのまま、雨中、追われつつ、一汁
一菜、半畳の居室与えられ、犬馬の労、誓言して、巷《ちまた》の塵の底に沈むか、若し....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
洋食や支那料理で二十銭から五十銭も奮発すれば、充分に腹が張るのがある。簡易の一汁
一菜が十二銭|乃至《ないし》十五銭、かなりの出前弁当が二十銭、アイスクリームとア....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
けれども青砥は、決して卑しい守銭奴ではない。質素倹約、清廉潔白の官吏である。一汁
一菜、しかも、日に三度などは食べない。一日に一度たべるだけである。それでもからだ....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
若い頃から、暮し向がひどく不自由なのにもかかわらず、五、六人の俳人仲間と一緒に、
一菜会という会をこしらえて、毎月二度ずつ集まっていた。そしてその会では、俳諧や、....
「慾」より 著者:豊島与志雄
持するのに、幾グラムかの流動食で充分だったし、体力を回復するのに、僅かな粥と一汁
一菜とで足りた。がその必要なだけの食物は、非常な苦痛だった。寝ながら、退院後のあ....
「奥の海」より 著者:久生十蘭
、大臣家、羽林家と下ると、そういう保証もないので、朝は薄い茶粥に胡麻塩、昼は一汁
一菜に盛りっきりの麦飯、あとは翌朝まで、咽喉を通るのは水ばかりという、詰りきった....
「べんがら炬燵」より 著者:吉川英治
重うございます。匹夫が贅に飽いたかの如き、勿体ない申し分でござるが、以後は、一汁
一菜か、二菜、それも、ちさ汁、糠味噌漬などの類にて、仰せつけ下さるよう、お膳番へ....