一触即発[語句情報] » 一触即発

「一触即発〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一触即発の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
桜桃」より 著者:太宰治
ののし》り合った事さえないすこぶるおとなしい一組ではあるが、しかし、それだけまた一触即発の危険におののいているところもあった。両方が無言で、相手の悪さの証拠固め....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
、諸君も知っておることだろう。たがいに、川の南北に陣どって堡塁をきずき、いまなお一触即発の形勢にある。では、その境界争いはなんのために起ったか。貪ろうとしたのか....
光と風と夢」より 著者:中島敦
ファの率いる叛軍が虎視|眈々《たんたん》と機を窺《うかが》っていた。方《まさ》に一触即発のこの時、天は絶妙な劇作家的手腕を揮《ふる》って人々を驚かせた。かの歴史....
百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
た軍隊を見ると秋霜凜冽《しゅうそうりんれつ》、矢も楯もたまらぬ、戦わざるにすでに一触即発の肉弾になりきっている。 だから出征の勇士は全く本望を以て死ぬ事が出来....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
なら、「失敗する一時間もまえに、私は坊主になっちまう」と書き加えている。 真に一触即発の形勢だった。次にきた情報はフランスとの間に攻守同盟が成立したというので....
私本太平記」より 著者:吉川英治
のであった。 だからややもすれば、今夕のように、根底にあるその対立感情がすぐ“一触即発”の危機を孕み出すのであったが、さいわい、その晩は何事もなくすんだ。そし....