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一言一行
「一言一行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一言一行の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「嵐」より 著者:島崎藤村
一緒に食べて行けと言ってしきりに勧めてくだすったが、僕は帰って来た。」 先輩の
一言一行も忘れられないかのように、次郎はそれを私に語ってみせた。 いよいよ次郎....
「稲生播磨守」より 著者:林不忘
殿といえども、そのままには――。 郁之進 いやいや! 滅相《めっそう》な! 殿の
一言一行こそは、善悪を超えて、そのまま人倫の大道と申すべきだ。もう言うな。加世が....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
程度のものならまだまだ無限に在る。仁三郎の一生涯を通ずる日常茶飯が皆、是々的で、
一言一行、一挙手一投足、悉く人間味に徹底し、世間味を突抜けている。哲学に迷い、イ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
て実在した事蹟に拠って敷衍《ふえん》したものなれば、要は時に臨んで人を感ぜしめた
一言一行を称揚したまでで、各生涯を通じて完全|無瑕《むか》と保険付きでない。女権....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
思う心あるなら、その美しき友情をつぎにきたるべき校長にささげてくれたまえ、諸君の
一言一行にしてもし道をあやまるようなことがあれば、前校長の久保井は無能者であると....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
ったが、霊訓の教うる神は愛の神父である。しかもそはひとり名のみの愛ではない。神の
一言一行は愛から生れ、愛によりて動き、そこに、愛にあらざる何物もない。神はその創....
「恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
はそんな事を知らざるに非ず。知って而して謹厳なりしが如し。しかもその謹厳なる事は
一言一行の末にも及びたりき。例えば恒藤は寮雨をせず。寮雨とは夜間寄宿舎の窓より、....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
ろんのこと、家庭でも、学校でも、そのほかどんは場所ででも、彼の心を往復した。彼の
一言一行は、そうした言葉のどれかを思い起すことによって、用心ぶかく選まれ、そして....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
いで、十分思慮ある行動に出てもらいたい。とりわけ軍人志望の諸君はよほど自重して、
一言一行をつつしまないと、折角の志望が駄目になるかも知れない。このことについては....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
いいち》の肝要なれ。即ち家に居《お》り家族相互いに親愛恭敬して人生の至情を尽し、
一言一行、誠のほかなくしてその習慣を成し、発して戸外の働きに現われて公徳の美を円....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
あった学校生活を一擲して、いよいよ文学者生活に入ることになったのであるからその、
一言一行に生き生きした打晴れた心持の現われているのも道理あることであった。 二....
「ヴアン・ダインの作風」より 著者:平林初之輔
ら犯人があがるまで全体が伏線のようなもので、どの一頁、どの一行、登場人物のどんな
一言一行でも、漫然と読んでいるわけにはゆかない。犯罪に関係のないことは書かないと....