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「一諾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一諾の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
明暗」より 著者:夏目漱石
は、かえって好いところで相談をかけられたと同じ事であった。鷹揚《おうよう》な彼の一諾は、今夜ここに落ち合った不調和な三人の会合に、少くとも形式上|体裁《ていさい....
弟子」より 著者:中島敦
路が他の所ではあくまで人の下風に立つを潔しとしない独立|不羈《ふき》の男であり、一諾千金《いちだくせんきん》の快男児であるだけに、碌々《ろくろく》たる凡弟子然《....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
、用帑匱しきに至るごとに、これに酒を飲ましめ、命を当局に伝えさせた。戸沢は当局の一諾を得ないでは帰らなかったそうである。 或時戸沢は公事を以て旅行した。物書松....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
した節は、いかが取計らいましょう」 「拙者が引受けるからよろしい」 神尾主膳は一諾してしまいました。怪しい奴は弱りきっていたにかかわらず、この一諾を聞いて躍《....
三枚続」より 著者:泉鏡花
頭を往復することをもって満足が出来なくなった。 かつて黒旋風愛吉をして、お夏の一諾を重ぜしめ、火事のあかりの水のほとりで、夢現の境に誘った希代の逸物は、制する....
食道楽」より 著者:村井弦斎
け尽力してみよう」と親友の承諾は何よりも頼もし。 第二百六十 食道楽会 小山の一諾《いちだく》に中川も漸《ようや》く心を安めたり。中川よりもお登和嬢が如何《い....
私本太平記」より 著者:吉川英治
背後より、楠木どのの御内応を得たきものと、切なるお望みをかけ、もしその密約に、御一諾を給わるなれば、はや天下は掌のうちに図り得たようなもの。……いかなる条件のお....