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一貫性
「一貫性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一貫性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「読書法」より 著者:戸坂潤
切札として使われているに過ぎないからである。で、この経済哲学は独創的で強健な首尾
一貫性を有つにも拘らず、実際の歴史社会の経済機構とは殆んど無縁でさえあったと云わ....
「次が待たれるおくりもの」より 著者:宮本百合子
の矛盾激突によって破壊されようとしても猶こわれまいとする人間性の意欲とその本来の
一貫性に向けられている。このような態度で人生にうちかっている作者の心持が、描写の....
「作家に語りかける言葉」より 著者:宮本百合子
つむじ風の唸りであり、作家と歴史とのめぐり合わせにおいてみれば「個人生活における
一貫性」が砕けゆく過程の叫びであった。 『現代文学論』の第一篇、第三篇、第四篇、....
「昭和の十四年間」より 著者:宮本百合子
として一般に感じられたこの槓杆の行動的なまた能動的な押し上げは、行動の目的のある
一貫性にまたなければ現実性を与えられないのであるが、当時、行動主義を唱えた作家達....
「「愛と死」」より 著者:宮本百合子
夏子の病死と死の悲しみにたえて行こうとする村岡の心持など、いかにもこの作者らしい
一貫性で語られている。 こういう文章のたちと、こういうテーマの扱い方の小説は、....
「ある回想から」より 著者:宮本百合子
本質がバラバラなものだという理由にはならない。そういう個々の具体的状態において、
一貫性をもっているのである。 民主的な社会生活の確保ということがいわれ、文学の....
「成長意慾としての恋愛」より 著者:宮本百合子
から二への直接の移行という意味ではない。それぞれの人の人生に向う態度の発展を語る
一貫性の一内容として自覚され行為さるべきであろうという意味である。 問題はここ....
「新しい船出」より 著者:宮本百合子
る科学的な綜合的な事物の見かたと判断、生活に一定の方向を求めてゆく感情の思意ある
一貫性などが、強靭な生活の腱とならなければ、とても今日と明日との変転に処して人間....
「新しい一夫一婦」より 著者:宮本百合子
の必要な形をとりつつ階級の歴史とともにその幸福の可能性をも増大させつつ進んでゆく
一貫性は、もはや単に希望されているところの理想に止ってはいないのである。 目さ....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
に、何物よりも先に、文学それ自体の発展が焦眉の急だと云って、文学の〔党派〕的首尾
一貫性をまで犠牲にしても、プロレタリア文学の従来の桎梏を打ち倒さねばならぬと主張....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
きる所以はここにあるのだ。 「思想」を標準とする処の批評は、党派的識別力と首尾
一貫性、決定性、結論となるべき批評目的、を持っているから、初めて科学的となる。な....
「辞典」より 著者:戸坂潤
定を指すのを常とし、之に反して党派性の方はより一層理論の客観的な論理的潔癖と首尾
一貫性とを指すのを常とする。だが党派性も亦一つの主観性(但し客観性を有った処の)....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ている心をうけて下さい。このことは当座の役に立つきりのことではなくて、何か生涯の
一貫性のことですから。芸術家としての。 私たちの経済については、すっかり貴方の....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
問への批評にうつります。
この本は厖大な一系列の仕事が多年にわたってどのような
一貫性で遂行されてゆくかということについて、実に興味ふかくまじめなおどろきを感じ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
うなわけにもゆきません。作家の生涯の道は全くこわいジグザグね。その間に或る方向の
一貫性をもって、いくらかでも目ざす方へ動いていればよし、としなければならないよう....