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一身上
「一身上〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一身上の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
のだろう。葉子は鋭くもこう推《すい》した。もしこれがほかの新聞であったら、倉地の
一身上の危機でもあるのだから、葉子はどんな秘密な運動をしても、この上の記事の発表....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
。 予ノ生命ハ只今ノトコロ安全ナリ。但シ此ノ通信発覚ノ暁ハ直チニ殺サルベシ。予ノ
一身上ノコトハ其筋ノ好意ニヨリテ、自宅ヘ一報ヲ乞ウ。予ハ決死ノ覚悟ヲ以テ通信ヲ行....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
りだった亡父の残していった日記帳を発見し、その中に、実に何といったらいいか自分の
一身上について、大きな謎に包まれた記載文を発見したのである。その文意は、気にしな....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
あ、そして、それは、何年前位から始めなさった」 場所柄にしては、あんまり素朴に
一身上の事実を根問い葉問いされるものと、かの女はちょっと息を詰めて口を結んだが、....
「成長が生んだ私の恋愛破綻」より 著者:伊藤野枝
メンタリズムは、いつまでたっても、女達自身を幸福にする事は出来ません。 どんな
一身上の過失も、自分の意志次第で立派な試錬になります。過失はただ、恥じたり悲しん....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
『あなたは何も知らずに居られたでしょうが、実は自分はあなたの守護霊……あなたの
一身上の事柄は何も彼も良う存じて居るものなのです。時節が来ぬ為めに、これまで蔭に....
「小公女」より 著者:菊池寛
ません。まず第一に、ミンチン先生の問題がありました。一応先生にも面会の上、生徒の
一身上に起きた変化を、報告しなければならないでしょう。そして、セエラはもう学校に....
「くろん坊」より 著者:岡本綺堂
たえ、また一種の好奇心をそそって、今夜を安々と眠らせないのである。 前者は僧の
一身上に関することで、自分に係合いはないのであるが、後者は自分にも何かの係合いが....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
間位の金高である。 ファラデーが助手となって、六個月ばかり経つと、ファラデーの
一身上に新生面の開ける事件が起った。それはデビーが欧洲大陸を旅行するという事件で....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
あやまちなしという。これまた、奇怪といわざるべからず。第四に、その声、よく他人の
一身上もしくは一家の上に、まさに来たらんとする吉凶禍福を予言すという。これまた、....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
たと思うと一端決心した事でも直ぐ撤去して少しも未練を残さなかった。かつて二葉亭の
一身上の或る重要な問題について坪内博士と談合した時、二葉亭の心の中は多分こうであ....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
?」といった。 「二、三日前に来て近々|故郷へ帰るといってました。」 「その他に
一身上の咄は何もしなかったかい?」 「イイヤ、何にも。」 「困ったよ、」U氏は首....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
んとす。シナ人あえて許さず。けだし、シナ人は一般に、尼の手小児に触るれば、小児の
一身上に不幸をきたすことを信ずという。 サンフランシスコより日本に帰るものは、....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
後の勢としては、関東との関係上こうならざるを得なかったろうが、その結果は、定家の
一身上に大きく響いてきた。彼自身は承久乱の年は六十歳で、その翌|貞応元年従二位に....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
画はまったく失敗に終るであろうということであった。 船場も、松島も、島も、自分
一身上の都合で大阪市の空中掃除に賛成しただけで根本問題としては、充分理解がいって....