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「一輪車〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一輪車の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
五六台の一輪車が追手に帆をあげた。 そして、貧民窟を横ぎった。塵埃の色をした苦力が一台....
黄いろのトマト」より 著者:宮沢賢治
き》ってそれをはたけにころがすと、ネリは両手でそれをもって水いろに塗《ぬ》られた一輪車に入れるのだ。そして二人は車を押《お》して黄色のガラスの納屋《なや》にキャ....
南路」より 著者:宮本百合子
る新鮮な微風を吸い、楽しむように見える。 女や子供、年寄が多く、片足で飛び飛び一輪車を廻して来る小児、まるで動物と思えないような小犬を、華奢な鎖で引つれて、フ....
藤棚の陰から」より 著者:寺田寅彦
三輪車と反対に二輪が前方にあってその上に椅子形の座席が乗っかっている。その後方に一輪車が取り付けられ、そうして三つの輪の中央のサドルに腰をかけた人がペダルを踏ん....
十二支考」より 著者:南方熊楠
化けて交わり生んだので三輪の驢車に乗り、日神自身は翡翠《かわせみ》色の七頭の馬に一輪車を牽かせて乗ると類似して、ギリシアの日神ヘリオスは光と火を息《いき》する四....
小景」より 著者:宮本百合子
ひらひら、ひらひらと、たゆみなく体を運んで行くのだ。 合間合間に、小さい子供が一輪車に片脚をのせて転って行った。女の子達が、毬を持って、街路樹のかげで喋ってい....
北京・青島・村落」より 著者:豊島与志雄
ようである。 そうした窖の中に、広漠たる平野を蔽いつくす耕作力がひそんでおり、一輪車で物を逓送する汽車以上の運輸力がひそんでおり、豚が仔を産み、鶏が孵化し、穀....
十九の秋」より 著者:永井荷風
うになった。支那人の生活には強烈なる色彩の美がある。街を歩いている支那の商人や、一輪車に乗って行く支那婦人の服装。辻々に立っている印度人の巡査が頭《かしら》に巻....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
らしく、またその近くでネコグルマというのも興味がある。猫車は近世支那から輸入した一輪車のことで、どんな幅の狭い田の中の路でもあるくから便利なものだが、我々はその....