一風[語句情報] » 一風

「一風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一風の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
恐縮したのはもちろんのことである。 「いや、うっかり話しこんでしまった。どれ私も一風呂、浴びて来ようか。」 妙に間の悪くなった彼は、こういう挨拶《あいさつ》と....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
『車掌、車掌』って声をかけるんだ。僕は可笑《おか》しくって、弱ったがね。とにかく一風変《いっぷうかわ》った人には違いないさ。」と、巧《たくみ》に話頭を一転させて....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
も朝から一日｜奔走《かけある》いたので、すっかり憊《くたび》れてしまって、晩方｜一風呂《ひとっぷろ》入《はい》ったところが、暑くて寝られんから、ぶらぶら納涼《す....
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
て、一人は袖を濡らして帰った。が、――その目白鳥の事で。……（寒い風だよ、ちょぼ一風は、しわりごわりと吹いて来る）と田越村一番の若衆が、泣声を立てる、大根の煮え....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
縮。 「…………」 目を見合せ、 「可いわ、」 とはたと畳に落して、 「私も一風呂入って来ましょう。今の内に。」 主税はあとで座敷を出て、縁側を、十畳の客....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
な次第なのでございます。 ところで、お艶様、その御婦人でございますが、日のうち一風呂お浴びになりますと、（鎮守様のお宮は、）と聞いて、お参詣なさいました。贄川....
「春昼」より 著者:泉鏡花
も、何となく湿っぽい気がして、しかも湯滝のあとを踏むように熱く汗ばんだのが、颯と一風、ひやひやとなった。境内はさまで広くない。 尤も、御堂のうしろから、左右の....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
せばようございますのに、床も枕も一杯になって寝ているものでございますから、つい、一風呂頂きましたあとを、お客様のお使いになります処を拝借をいたしまして、よる夜中....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
さりまた掻餅でも焼いてお茶受けに、お茶も土瓶で持って行け。 言わっしゃったで、一風呂敷と夜具包みを引背負って出向いたがよ。 へい、お客様｜前刻は。……本宅で....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
た。 さて、お茶、煙草盆、御挨拶は略しまして、やがて持って来た浴衣に着換えて、一風呂浴びて戻る。誠や温泉の美くしさ、肌、骨までも透通り、そよそよと風が身に染み....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
うでもなかったに、余程目に染みたものらしく、晩飯の折から、どうかした拍子だった、一風颯と――田舎はこれが馳走という、青田の風が簾を吹いて、水の薫が芬とした時、―....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
唯今ではござりません。その当時の事で。……上方のお客が宵寐が覚めて、退屈さにもう一風呂と、お出かけなさる障子際へ、すらすらと廊下を通って、大島屋のお桂様が。――....
「寡婦」より 著者:秋田滋
、自ら命をたって果てたのです。変なことだとお考えになるでしょうね。 まったく、一風変った人たちでした。云わば気狂いだったのですね。だが、これは愛すべき気狂い、....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
いような静けさがただよっているし、またその住民はむかしのオランダ移住民の子孫だが一風変った気質をもっているので、このさびしい谷は長いあいだスリーピー・ホロー（ま....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
いて、緞子の※が大揚羽の蝶のように対に並んだ。 「草鞋をおぬぎになるより、さきへ一風呂。」 「さっぱりと、おしめしあそばせ。」 腰元のもろ声を聞くと、頭から、....