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「一騎当千〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一騎当千の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
生は無論の事迷亭、寒月|乃至《ないし》東風などと云う広い東京にさえあまり例のない一騎当千の豪傑連の挙止動作を寝ながら拝見するのは吾輩にとって千載一遇の光栄である....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
のである。それも甲斐撫での武士ではない。日向大和、勝沼入道、今川伊勢、辺見左京、一騎当千というよりもいずれも堂々たる武将連である。その後から信玄が行き、またその....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
なかった。沿道諸藩の思惑もどうあろう。それに正副の総督を護って来る人たちがいずれ一騎当千の豪傑ぞろいであるとしても、おそらく中部地方の事情に暗い。これは捨て置く....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
った。燃えるような冒険心を抱いて江戸の征服を夢み、遠く西海の果てから進出して来た一騎当千の豪傑連ですら、追い追いの粋な風に吹かれては、都の女の俘虜となるものも多....
李陵」より 著者:中島敦
はあまりに情けなかったに違いない。臣が辺境に養うところの兵は皆|荊楚《けいそ》の一騎当千の勇士なれば、願わくは彼らの一隊を率いて討って出《い》で、側面から匈奴の....
女肉を料理する男」より 著者:牧逸馬
かけては無比の称ある|ロンドン警視庁《スカットランド・ヤアド》が、その刑事探偵の一騎当千《いっきとうせん》をすぐって、密林のように張りわたした警戒網である。それ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
うのに、そうまで卑屈に敵の意のままにしたがい、敵のセンメツ的な殺意や巧妙な戦術や一騎当千の暴力を敵対しがたいものと定めて事前に白旗をかかげるのも、どうかと思う。....
謡曲と画題」より 著者:上村松園
躬恆、紀の貫之、右衛門の府生壬生|忠岑、小野小町、大伴黒主はじめこの道にかけては一騎当千の名家ばかり――その中で、いよいよ小町の歌が披露されると、帝をはじめ奉り....
法然行伝」より 著者:中里介山
。弥陀如来の本願で念仏するものは悪道に落されず迎えとられるのだ。念仏をすることは一騎当千の強者になるよりも豪《えら》いことだぞ。お前も軍《いく》さ人《びと》なん....
三国志」より 著者:吉川英治
か、不足している力はないか」と、問いつめて、さらに、 「関羽、張飛、趙雲の輩は、一騎当千の勇ではあるが、権変の才はない。孫乾、糜竺、簡雍たちも、いわば白面の書生....