七兵衛[語句情報] » 七兵衛

「七兵衛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

七兵衛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
煙管」より 著者:芥川竜之介
ょう》する毎に、必ず愛用の煙管《きせる》を持って行った。当時有名な煙管商、住吉屋七兵衛《すみよしやしちべえ》の手に成った、金無垢地《きんむくじ》に、剣梅鉢《けん....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
挙げなければならないというので、詮議に詮議を尽していましたが、そのなかに葺屋町の七兵衛、後に辻占の七兵衛といわれた岡っ引がいました。もうその頃五十八だとかいうん....
隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
というのは清さんのお袋だ。喜兵衛どんの婆さんもいる。五郎兵衛どんの婆さんもいる。七兵衛の爺さんもいた。みんな湯に入ってしまって話しこんでいるらしい。だれか障子を....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、氷川《ひかわ》の方から」 「氷川? 氷川の何というものだ、名は……」 「へい、七兵衛と申します筏師で」 「待て、待てと申すに」 「何ぞ御用で……」 立ち止ま....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
りそうだね」 お滝が早くも眼をつけたのは、ずっと昔、お松が裏宿《うらじゅく》の七兵衛から貰った藤四郎の短刀です。 お松は返事に困って、この伯母という人の性根....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
日のこと、百姓|体《てい》の男が旅姿で、 「少々、お頼み申します」 これは裏宿七兵衛。 「お客さんか」 眉を落して、小緞子《こどんす》の帯を前結びにした三十....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
、これが雌針……五十本の針さえ持っていたら、妾にはなんだって怖くはない。……鷲津七兵衛、泥子土之助、根岸兎角、逸見無車、妾は吹き針の業にかけたら、この人たちにだ....
」より 著者:岡本綺堂
をくだって、三軒屋の立場に休んでいた。かれらは江戸の四谷|忍町の質屋渡世、近江屋七兵衛とその甥の梅次郎、手代の義助であった。 「おまえ様がたはお江戸の衆でござり....
にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
時、お肴一盤とお酒一瓶を拝領させて置いて、これを千種有文から酒井所司代の用人三浦七兵衛の手を経て若狭守忠義に送った。 そのお肴一盤のうちに、塩漬けの鯛が一尾あ....
狂女と犬」より 著者:小酒井不木
里の名古屋まで、名所見物を兼ねて、徒歩で帰ろうと思い立った。汽車ならば五時間、悪七兵衛景清ならば十時間かからぬくらいの道程を五日の予定で突破? しようというので....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
隠れてしおらしい、胡麻塩の兀頭、見るから仏になってるのは佃町のはずれに独住居の、七兵衛という親仁である。 七兵衛――この船頭ばかりは、仕事の了にも早船をここへ....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
盗られたろう。又、銀山の鉱夫の悪戯かな。」と、若い主人は少しく眉を顰めて、雇人の七兵衛|老爺を顧った。 「何、何、鉱夫じゃアねえ。」と、七兵衛は頭を掉って、「そ....
国号の由来」より 著者:喜田貞吉
振地方と見らるべき地域に、「是より東方日の本と云」と記入してある。万治三年の松坂七兵衛北蝦夷漂流記にも、風が西に変りて日下に流されたとある。「日下」はすなわち日....
時勢と道徳観念」より 著者:喜田貞吉
、祖先の武功を後に伝えて大名となっているものも珍らしくはない。 悪源太義平・悪七兵衛景清は、ともにその叔父を殺したので「悪」の名を得たと解せられているが、必ず....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
愛想に断った。それでもう誰も彼を関いつけるものはなくなった。ただ一人実家の老僕の七兵衛だけがときどき食べものを運んで来た。慧鶴はそれで饑を凌ぎながら胆太く自分と....