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七夕
「七夕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
七夕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
、柿《かき》の本《もと》の人麻呂《ひとまろ》と云う詩人があります。その男の作った
七夕《たなばた》の歌は、今でもこの国に残っていますが、あれを読んで御覧なさい。牽....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
ぬと運が悪い」と申します。私は感謝していつでも六厘差し出します(大笑)。それから
七夕様《たなばたさま》がきますといつでも私のために
七夕様に団子だの梨だの柿などを....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
まことしやかに云い觸らす者もある。麻疹は六月の末からますます激しくなって、七月の
七夕《たなばた》も盂蘭盆《うらぼん》もめちゃめちゃでした。なにしろ日本橋の上を通....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
くえは勿論わからなかった。 お朝の二七日は七月七日であったが、その日はあたかも
七夕の夜にあたるというので、六日の逮夜に尾張屋の主人喜左衛門は親類共と寺まいりに....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
月六日の宵は、二つの星のためにあしたを祝福するように、あざやかに晴れ渡っていた。
七夕まつりはその前日から準備をしておくのが習いであるので、糸いろいろの竹の花とむ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
他いろいろの彩紙が一面に懸け渡されて、秋の朝風に飛ぶようにひらめいている。これを
七夕の笹のようだと形容しても、どうも不十分のように思われる。解り易く云えば、子供....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
し、当時の床屋の表には、切った髷を幾つも吊してあったのは奇観だった。 また一時
七夕の飾物の笹が大流行で、その笹に大きいものを結び付けることが流行り、吹流しだと....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
ったら――私の顔だ――道理で、兄弟分だと頼母しかったに……宙に流れる川はなし――
七夕様でもないものが、銀河には映るまい。星も隠れた、真暗、」 と仰向けに、空を....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
じゃろがな。」 と蠢かいて言った処は、青竹二本に渡したにつけても、魔道における
七夕の貸小袖という趣である。 従七位の摂理の太夫は、黒痘痕の皺を歪めて、苦笑し....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
笑かすぜ、」「にやけていやがる、」友達が熱笑冷罵する。そこで糸七としたのである。
七夕の恋の意味もない。三味線の音色もない。 その糸七が、この大雪に、乗らない車....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
って、江戸の勝手も方角もまだよく判らない。きょうは主人の言いつけで、湯島の親類へ
七夕に供える西瓜を持ってゆく途中、道をあやまって御徒町の方角へ迷い込んで来たもの....
「番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
人の言葉の尾について、奴の一人がわめいた。 「まるで作り物のようでござりまする。
七夕の紅い色紙を引裂いて、そこらへ一度に吹き付けたら、こうもなろうかと思われます....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
の素裸で、屋根の物干へ立って、遥に公園で打揚げる昼花火を視ながら、八が心ばかりの
七夕の竹に、短冊を結んだのには驚いた。その頃|年紀わずかに十七八で、しかも既に二....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
いるうちにも、余計に、その近常さんが贔屓になったんですよ。……その小袖を年一度、
七夕様だわね、鼓の調を渡して、小袖の土用干をなさる時ばかり、花ももみじも一時に、....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
た。となりの長唄のお師匠さんの家では、日曜日でも稽古三味線の音がきこえた。来月の
七夕には何か色紙を書くのだと言って、女中は午後から一生懸命に手習いをしていた。そ....