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「七夜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

七夜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
HUMAN LOST」より 著者:太宰治
というこのなぐさめを信じよう。僕は、きょうから涙、一滴、見せないつもりだ。ここに七夜あそんだならば、少しは人が変ります。豚箱などは、のどかであった。越中富山の万....
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
、山間の大子《だいご》駅の一里半ほど手前まで来かかると、日はタップリと暮れて、十七夜の月が山巓《さんてん》に顔を出した。描けるごとき白雲は山腹を掠《かす》めて飛....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
日月ぶりをそこに始めました。 5 かかるうちにも迫りきたったるは、十七夜の夕月のいまに空をいろどらんとした暮れ六つ下がりです。例のごとくの落とし差し....
婦系図」より 著者:泉鏡花
の世子が持参金などを望むものか。 君、僕の家じゃ、何だ、女の児が一人生れると、七夜から直ぐに積立金をするよ。それ立派に支度が出来るだろう。結婚してからは、その....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
稀で、書消した跡も殆どないのは、彼の教養の程度が伺われる。 「――神楽坂署で七日七夜刑事交代苛酷なる責折檻に遇い、殺害し居らざるものを殺害したと虚偽の事さえも真....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
手習いとはよく言ったものさね。」 「手前どもでも初めての孫が生まれまして、昨晩は七夜を祝いました。いろいろごだごだいたしました。さだめし、おやかましかろうと存じ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
、よっぽどがっかりなさるかと思いましたが――」 「どうして、あの年になって、馬の七夜の祝いにでも招ばれて行こうという人だ。おれはあの金兵衛さんが、古屋敷の洞へ百....
」より 著者:島崎藤村
はお房という女の児の親であった。書生は最早居なかった。手の無い家のことで、お雪は七夜の翌日から起きて、子供の襁褓を洗った。その年の初夏ほど、三吉も寂しい旅情を経....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
機にあるのである。 ○ 春雨に衣は甚く通らめや七日し零らば七夜来じとや 〔巻十・一九一七〕 作者不詳 これは、女から男にやった歌の趣で、....
夢殿」より 著者:楠山正雄
なり、仏の道の修行をなさいました。 ある時太子はこの夢殿にお籠りになって、七日七夜もまるで外へお出にならないことがありました。いつもは一晩ぐらいお籠りになって....
俊寛」より 著者:倉田百三
したから。 俊寛 あの時成親殿は八幡の甲良大明神に百人の僧をこもらせて、大般若を七夜の間|行じさせました。その時宮の前の櫺の木に、男山のほうから山|鳩が三羽飛ん....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
うと思って門を出た。 その時であった、さっきよりももっと晴れ渡った明るい旧暦十七夜の月が大空の真中に在った。丁度一時から二時頃の間であった。当時の加賀邸の黒板....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
に、言訳ッて事もないが話がある。私も九つぐらいな時だ、よくは覚えていないけれど、七夜には取揚婆が、味噌漬で茶漬を食う時分だ。まくりや、米の粉は心得たろうが、しら....
迷信解」より 著者:井上円了
がりたるを見、火事ありと思いておびただしく馳せ集まれり。それより昼夜の別なく七日七夜祈り責めければ、鼻も口ももとのごとくに直り、本人自ら曰く、『深く寝入りて、な....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
人生の意義を求める道理を人格化して、仏教で説いたものに、常啼菩薩(常啼菩薩は七日七夜泣き続け、遂に道を得ました〔智度論〕)というのがあります。私たちは真面目にな....