七度[語句情報] »
七度
「七度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
七度の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
ゃいますって」妻は子供を横抱きにしたまま、怒ったようにものを云った。「熱は?」「
七度六分ばかり、――ゆうべはちっともなかったんですけれども」自分は二階の書斎へこ....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
郎は口を挟《はさ》みながら、まずそうに煙草の煙を吐いた。
「今|計《はか》ったら
七度二分――」
お絹は襟に顋《あご》を埋《うず》めたなり、考え深そうに慎太郎を....
「或る女」より 著者:有島武郎
びるを震わしながら、
「もう一言《ひとこと》おじさんにおっしゃってくださいまし、
七度を七十倍はなさらずとも、せめて三度ぐらいは人の尤《とが》も許して上げてくださ....
「或る女」より 著者:有島武郎
くなっていた。貞世もその晩はひどく熱に浮かされもせずに寝続けて、四時ごろの体温は
七度八分まで下がっていた。緑色の風呂敷《ふろしき》を通して来る光でそれを発見した....
「奈々子」より 著者:伊藤左千夫
が目に浮かぶ。 梅子も出てきた、民子も出てきた。二坪にも足らない小池のまわり、
七度も八度も提灯を照らし回って、くまなく見回したけれども、下駄も浮いていず、その....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、自分には二度まで夫人を殺しただけ、盞の数の三々九度、三度の松風、ささんざの二十
七度で、婚姻の事には馴れてござる。 処へ、名にし負う道学者と来て、天下この位信....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
を求めた。彼はまず第一に、諸遊星の軌道面と黄道面との間の角が自然に、全く偶然に、
七度半以内(すなわち、最大可能の傾斜角一八〇度の二四分の一)にあるという蓋然性は....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
なかった。ついで甥の娘が死んだ、友人の某が死に某が死んだ。ついに去年下半年の間に
七度葬式に列した僕はつくづく人生問題は死の問題だと考えた。生活の問題も死の問題だ....
「空襲警報」より 著者:海野十三
出動していた第四艦隊から報告が来た。 「艦隊ハ午後九時二十分北緯四十度東経百三十
七度ノ洋上ニ於テ、高度約二千|米ヲ保チ、南東ニ飛行中ノ敵超重爆撃機四機ヲ発見セリ....
「橋」より 著者:池谷信三郎
ほんとに。春になると、私はいつも故国の景色を想いだします。この異国に来てからもう
七度の春が巡ってきました。 ――どこの国も同んなじですわね、世界じゅう。 ――私....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
綴にした今度の新版、さあさあかわりました双六と、だませば小児衆も合点せず。伊勢は
七度よいところ、いざ御案内者で客を招けば、おらあ熊野へも三度目じゃと、いわれてお....
「多神教」より 著者:泉鏡花
ヤリと笑う。) 神職 何さ、笛、太鼓で囃しながら、両手を引張り、ぐるぐる廻しに、
七度まで引廻して突放せば、裸体の婦だ、仰向けに寝はせまい。目ともろともに、手も足....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
しゃみが出た。それで薬を呑んで床にはいったのであった。体温計ではかってみると三十
七度八分ほど熱が出ていた。お薬を呑んであたたかくして静かに床についたのであった。....
「西航日録」より 著者:井上円了
り。故をもって気候なお寒く、木葉のいまだ萌芽せざるものあり。インバネスは北緯五十
七度半の所にありて、露都の六十度に比すれば二度半南方に出ずるも、日の長きこと、五....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
の国域の細長くして南北に連亘せる点は日本に似たり。しかして日本よりも長く、南緯十
七度より五十六度に至る。すなわち三十九度、この里程二千八百二十マイルあり。これ、....