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七曲
「七曲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
七曲の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「草枕」より 著者:夏目漱石
り川底を渉《わた》ると云う方が適当だ。固《もと》より急ぐ旅でないから、ぶらぶらと
七曲《ななまが》りへかかる。 たちまち足の下で雲雀《ひばり》の声がし出した。谷....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
入れているかを発見することだった。 舞台では、飛び上るようなメロディーにつれて
七曲の第一、 ダンス(木製の人形) が始まった。赤と白とのだんだらの玩具....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
げさにこう言って、奥へ導いて行った。 お祖父さんは楠井力松と言った。和歌山の湊
七曲りというところにあった、かなり大きな造り酒屋だったそうだ。子供の時から腕力人....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
らしくありました。それが洩れて聞えるところによれば、狼に食い殺されたのは笹子峠の
七曲《ななまが》りあたりであって、食い殺された人は一人の薬売りと、それから魚屋と....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
のことを言い残して、闇の中へ消えて行きました。 鎌のような月が相変らず笹子峠の
七曲《ななまがり》のあたりにかかっている時に、黒野田の笹川の谷間から道のないとこ....
「雁」より 著者:森鴎外
あ埒が明かねえんだ。あの吉田さんが寄宿舎にいた時から出来ていた女で、こないだまで
七曲りの店を借りて入れてあったのだ。最初は月々|極まって為送りをしていたところが....
「平泉紀行」より 著者:村山俊太郎
大声で読んだのである。深い谷まで面白いと見えて、まねて歌を詠んでいる。 峠、坂道
七曲がり八折れ 下にホケキョの音がする これは私がうたったもの。もう雨は落ちて....
「キド効果」より 著者:海野十三
に大変手間どってしまった。 さて此の一団の乗った列車は、白樺の美林をめぐる二十
七曲りをどうやら切り抜けた末、 「ぽーッ」 と警笛一声、例の長さ三十町もあると....
「凍雲」より 著者:矢田津世子
った。文明というものは、金のかかるものだと、こぼしあった。 この往還の途中に、
七曲りというところがある。年を経た松の巨木が目じるしになっていて、この辺は、徒歩....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
になってしまった。 その後再び東京へ転住したと聞いて、一度|人伝に聞いた浅草の
七曲の住居を最寄へ行ったついでに尋ねたが、ドウしても解らなかった。誰かに精しく訊....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
も思った。後に聞いたら赤石山系の悪沢岳であった。 私どものゆく道は新道で、旧道
七曲峠の方からは白峰もかなりよく見えるという。それを楽しみに歩を運んだ。急坂を下....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
、白い水蒸気をあげている。 「急げ、急げ」 今しも、笠取の盆地から、禅定寺峠の
七曲りを、ヒタヒタと登ってゆく武士の一群れがあった。 昨日の嵐にふるい落とされ....
「母の手毬歌」より 著者:柳田国男
両の御褒美などというように、翻訳しているのが多いのである。 いちばん有名なのは
七曲の玉の緒、一名を蟻通しという話、これは今から千年も昔、紀貫之の時代よりも前の....