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七草
「七草〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
七草の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ん。お染《そめ》久松《ひさまつ》がお染久松じゃ書けねえもんだから、そら松染情史秋
七草《しょうせんじょうしあきのななくさ》さ。こんなことは、馬琴大人の口真似《くち....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
は、いつのまに相手は帰ったのか、誰も人影が見えなかった。
十三
七草《ななくさ》の夜《よ》、牧野《まきの》が妾宅へやって来ると、お蓮《れん》は早....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
ちまちの内に出来てしまう。お嬢さんもその中《うち》の一人である。けれども午後には
七草《ななくさ》から三月の二十何日かまで、一度も遇ったと云う記憶はない。午前もお....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
らしていた。 次郎左衛門はその後も八橋のところに入りびたっていた。暮れから春の
七草までに彼は四百両あまりの金を振り撒いてしまった。どこまでも佐野のお大尽で押し....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
小達磨は、いつまでも大江戸のまん中にのさばり返って存在することを許されなかった。
七草も過ぎ、蔵開きの十一日も過ぎてくると、かれらの影もだんだんに薄れて、日あたり....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ろならば奴らも間違いなく来ていますから」と、熊蔵は約束して帰った。 あくる朝は
七草|粥を祝って、半七は出がけに八丁堀同心の宅へ顔を出すと、世間がこのごろ物騒が....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
桐畑の太夫 一 今から二十年あまりの昔である。なんでも正月の
七草すぎの日曜日と記憶している。わたしは午後から半七老人の家をたずねた。老人は彼....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
台の拍子木の音。 春風が吹くと、紙鳶を思い出す。暮れの二十四、五日ごろから春の
七草、すなわち小学校の冬季休業のあいだは、元園町十九と二十の両番地に面する大通り....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
八 寒い、めっきり寒い。…… 氷月と云う汁粉屋の裏垣根に近づいた時、……秋は
七草で待遇したろう、枯尾花に白い風が立って、雪が一捲き頭巾を吹きなぐると、紋の名....
「鴛鴦鏡」より 著者:岡本綺堂
ある。それらの願掛けのためか、あるいは他に子細があるのか知らないが、お照は正月の
七草ごろから弁天さまへ日参をはじめた。それも昼なかは人の眼に立つのを厭って、日の....
「年賀郵便」より 著者:岡本綺堂
年の賑いを今から振返ってみると、文字通りに隔世の感がある。三ヶ日は勿論であるが、
七草を過ぎ、十日を過ぎる頃までの東京は、回礼者の往来で実に賑やかなものであった。....
「思い出草」より 著者:岡本綺堂
五 紙鳶 春風が吹くと、紙鳶を思い出す。暮の二十四、五日頃から春の
七草、即ち小学校の冬季休業の間は、元園町十九と二十の両番地に面する大通り(麹町三....
「酋長」より 著者:岡本かの子
「まあ、もう、あるの」 「ふ ふ ふ ふ」 朝子は二三日、その事は忘れていた。
七草過ぎの朝、島吉は七つ八つの女の子を連れて書きものをしている朝子の椽先に立った....
「呼ばれし乙女」より 著者:岡本かの子
所業も敢てする。現に慶四郎の傑作の一つとなっている新箏曲の小品「恋薺」は、正月の
七草を昔風に姉の仲子にはやして切っていた姉の姿はおかしくも美しかった。 だが、....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
又は冬瓜堂と改めた。金田眼鏡店も古く、つやぶきんの佐々木はいう迄もなく古い、毎年
七草にはこの店で太神楽があって、みに来るように使がきまってあったもので、毎年
七草....