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七輪
「七輪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
七輪の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
書棚やインクスタンドや原稿紙のたぐいを買いあるいた。妻や女中は火鉢や盥やバケツや
七輪のたぐいを毎日買いあるいた。これで先ず不完全ながらも文房具や世帯道具がひと通....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
、その他の宗教をすべて邪信と見ている。 107 ジャムの酒盃――ジャムシード王の
七輪の杯。七天、七星、七海などに象った七つの輪を有し、世の中の出来事はことごとく....
「古狢」より 著者:泉鏡花
土足で糶上るのだからと、お町が手巾でよく払いて、縁台に腰を掛けるのだから、じかに
七輪の方がいい、そちこち、お八つ時分、薬鑵の湯も沸いていようと、遥な台所口からそ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
、お通りがかりに、御覧じはなさりませんか。」 と背向きになって小腰を屈め、姥は
七輪の炭をがさがさと火箸で直すと、薬缶の尻が合点で、ちゃんと据わる。 「どの道貴....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
事な駒下駄があったでの。」 ちと以前より、ごそごそと、台所で、土瓶、炭、火箸、
七輪。もの音がしていたが、すぐその一枚の扉から、七十八の祖母が、茶盆に何か載せて....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
勘というのはかなり有名なものだった。浅黄の石持で柿色の袖なしに裁布をはいて、腰に
七輪のアミを提げて、それを叩いたり三味線を引いたりして、種々な音色を聞かせたが、....
「光は影を」より 著者:岸田国士
と大根の畑になつている。その庭の隅で、向うむきにしやがんだ撫で肩の細君が、団扇で
七輪の火をおこしていた。 そこまで来ると、もう彼の家の屋根が葉の落ちつくした桜....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
た。 引窓を開けたばかりわざと勝手の戸も開けず、門口も閉めたままで、鍋をかけた
七輪の下を煽ぎながら、大入だの、暦だの、姉さんだのを張交ぜにした二枚折の枕屏風の....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
。 そこへ談を極めましてね、夏のこッたし、わけはありません。仕事着一枚の素裸。
七輪もなしに所帯を持って、上げた看板がどうでしょう、人を馬鹿にしやがって!――狐....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
両国橋に積込むと、こんな時は、安房上総の住人になって饒舌るから、気のいい差配は、
七輪や鍋なんぞ、当分は貸したものです。 徒士町の路地裏に居ました時で。……京で....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
った形で、閣へ行きなすったものですから、鶏の工合は分っています。 お媼さんは、
七輪の焚落しを持っていらっしゃる、こちらへと、使者を火鉢に坐らせて、近常さんが向....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
書棚やインクスタンドや原稿紙のたぐいを買いあるいた。妻や女中は火鉢や盥やバケツや
七輪のたぐいを毎日買いあるいた。これで先ず不完全ながらも文房具や世帯道具が一通り....
「昔尊く」より 著者:上村松園
に母と二人のことで手は足らず、朝起きると表を開け、戸をくり掃除をし、台所へ行って
七輪に火をおこしてお茶を湧かすといった順序で、姉がした分も何かと加わってきたわけ....
「衰えてきた日本料理は救わねばならぬ」より 著者:北大路魯山人
ております。 皆様もご承知の明治の元勲井上侯爵は、晩年まで自分で台所に出られ、
七輪をあおいで料理をやられました。鈴木馨六というお婿さんなんかは、
七輪を、あおが....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
おげんさんの二人。家の中には、くだんの機械のほか、機械のロールをあたためるための
七輪二つ、それにかまと、そば屋から来てそのまま「とりこ」になったどんぶり一つとい....