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万世
「万世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
万世の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
てはならない考えであると思います。ちょうどエジプトの昔の王様が己《おの》れの名が
万世に伝わるようにと思うてピラミッドを作った、すなわち世の中の人に彼は国の王であ....
「初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
のぎ》を削《けず》る。勝つ者は青史の天に星と化して、芳《かん》ばしき天才の輝きが
万世に光被《こうひ》する。敗れて地に塗《まみ》れた者は、尽きざる恨みを残して、長....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
に就いて、善悪ともに、自から思虜を回らすような余裕とては無いのである。 電車が
万世橋の交叉点を素直ぐに貫いても、鷲は翼を納めぬので、さてはこのまま隅田川へ流罪....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
、真黄色な光線を、べたべたになすりつけた。 弦三は、商店の軒下から飛び出して、
万世橋ガードの下を目懸けて走っていった。 ガードの上と思われるあたりで、物凄い....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
乗換えを乗越して新見附まで行ってしまった。車掌にそう云うのも業腹だから、下りて、
万世橋行へ乗って、七時すぎにやっと満足に南町へ行った。 南町で晩飯の御馳走にな....
「火星探険」より 著者:海野十三
《こ》りて、どの国でも戦争を起すことはやめたと宣言しているのです。これで地球には
万世の太平が来たのです。この
万世の太平は、地球の上だけのことでなく、惑星と惑星の....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
のために中国をまず赤化してかかろうとしたのです。日本は建国以来二千六百年になり、
万世一系の天皇をいただいているので、なかなか亡ぼすのに骨が折れます。それでも数年....
「売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
日永の頃ゆえ、まだ暮かかるまでもないが、やがて五時も過ぎた。場所は院線電車の
万世橋の停車|場の、あの高い待合所であった。 柳はほんのりと萌え、花はふっくり....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
。それにした処で、姉さんとでも云うべき処を、ご新姐――と皆が呼びましたのは。――
万世橋向うの――町の裏店に、もと洋服のさい取を萎して、あざとい碁会所をやっていた....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
人間を鞠にして弄ぶが如し。目は眩み腹は揉める。死なざりし事を幸いとして、東京神田
万世橋の傍らへ下ろされたり。この時の予はもとの新潟県下第一の豪傑穂垂周吉にあらず....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
む さら さら さらさらに わがな 我名は立てじ ただ竹を編む よろずよや
万世までにや ただ竹を編む さら さら さら 〔わらべ達の合唱〕 ....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
どにも思わない。都合をして、定子|阿魔の顔さえ見せておくんなさりゃ、日本橋でも、
万世橋でも、電車の中でも、劇場でも、どこでもかまわないッていったそうでさ。すると....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
の色ものへ連出して、中入の茶を飲んで、切端の反古へ駄菓子を撮んで、これが目金だ、
万世橋を覚えたまえ、求肥製だ、田舎の祭に飴屋が売ってるのとは撰が違う、江戸伝来の....
「妖怪学」より 著者:井上円了
びに西洋とは、その説かくのごとく異なり。しかるに、ひとりシナの説を信じて、これを
万世不易の金則として用うるは、あまりシナ一方に僻する偏見といわざるべからず。もし....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
くのに、わたしたちは人力車に乗らなかった。わたしたち四人は麹町の元園町から神田の
万世橋まで歩いて行った。七月なかばの暑い日で、九段坂を降りて小川町へさしかかる頃....