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万乗の君
「万乗の君〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
万乗の君の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「平和への荷役」より 著者:宮本百合子
《くぼう》と藩主とをはっきり臣下とよぶ天皇であり、その制度であると示された。一天
万乗の君の観念はつくられ、天皇の特権を擁護するために全力をつくした旧憲法が人民階....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
はない。二十インチの巨砲群、八十台にあまる重爆機隊、そういうものの狙の前に、一天
万乗の君まします帝都東京をはじめ、祖国の地を曝させてはたいへんである。一命のあら....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
長門の下の関――赤間ヶ関、悲しい名でございます。寿永の昔にあの赤間ヶ関の浪の末に
万乗の君がおかくれになりました、その赤間ヶ関の名は、ほとんど日本の国の終りのよう....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
身でわが身が持扱いかねている、そうすれば当然、政権は公家の手に戻り、大日本は一天
万乗の君の御親政となる。そちは、それを悦ばしいとは思わぬか、早く、左様な時勢の来....
「にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
はないと存ずる』 こう説いて、睫毛に宿る露を長袖で拭った。岩倉は、かねがね一天
万乗の君のご前へ供え奉る御膳が、どんなに質素で、いや質素を通り越してお粗末である....
「赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
がに正成の心中にも、感慨が湧かざるを得なかった。 河内の国の一豪族の身が、一天
万乗の君に見出され、たのむぞよとの御言葉を賜わった。何んたる一族の光栄であろう。....
「三国志」より 著者:吉川英治
る。 曹丕は、すぐ覚って、 「儂はとうてい、その生れにあらず、万乗を統ぐはただ
万乗の君あるのみ」 と、肚とはまったく反対なことばを勅使に答えて、うやうやしく....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
子たるまま十年も臣下の吉田大納言|定房の邸に養われ、つい四年前、おん年三十一で、
万乗の君となられたばかりである。――時をえて、という御感慨は、今日ばかりのお胸で....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ものにすぎないと、連綿、さだめられて来た国家である。 その天皇。――今とて一天
万乗の君と仰がれて九重に宮居し給うお方が、御謀反とは、たれへたいしての御謀反なの....