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万分の一
「万分の一〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
万分の一の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
分が生き永らえているのが心苦しかった。諸人のため、身を粉々に砕いて、自分の罪障の
万分の一をも償いたいと思っていた。ことに自分が、木曾山中にあって、行人をなやませ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
時知られた五個の遊星がことごとくそうであるという確率は24-5すなわち、約八〇〇
万分の一という小さなものである。その上でまだ、当時知られていた限りのすべての衛星....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
てよきやら、御礼の申上げようも無之次第、主は必ず小生に成代り、御先生の御心尽しの
万分の一たりとも、屹度主は御先生へ御酬い下さる事を信じて疑わざるものに候。(中略....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、片桐春一らの山吹社中を中心にする篤胤研究はにわかに活気を帯びて来る。従来国恩の
万分の一にも報いようとの意気込みで北原稲雄らによって計画された先師遺著『古史伝』....
「霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
。そのへんになると赤外線《せきがいせん》の性質を帯《お》びて来る。一センチの何千
万分の一となると、もう電波であるよりも赤外線だ。そうなると、装置はますますむずか....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
入れかたをしたのでは、すぐ滑ってしまうのだ。ジャンガラ星はたいへん小さくて月の一
万分の一しかない豆粒星であったのだ。 そしてついでに書きそえておくが、このジャ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
る金額でなくてはいけません。二千ポンドに一千ポンドなどとは、この飛行島建設費の何
万分の一……」 「もういい。分かった。もういうな」 リット少将は口にくわえてい....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
いればいい。学者のいうところによると、その油は、どんどんひろがって、一ミリの二百
万分の一という、想像もつかぬうすい膜となって、海面をおおい、波をしずめるのである....
「雪の宿り」より 著者:神西清
今こうしてお話し申しても、口|不調法のわたくしには、あの怖ろしさ、あの不気味さの
万分の一もお伝えすることが出来ませぬ。あの有様は未だにこの眼の底に焼きついており....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
なかった、――そうだ、計画の一つ一つが遅々としてはかどらない時のおれの苦しみの、
万分の一ほども。おれは恐ろしい利己心に駆られていたが、そのあいだにもおれの胸は悔....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
いたのだ。 私は家へ戻って長崎の地図を探した。島原も天草も五島も、参謀本部の五
万分の一、二十
万分の一、みんな揃っているが、長崎だけがないのだ。ない筈ですよ。私....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
きにひきうけたことも、みずから一身をなげうつ冒険にのりだしたことも、おかした罪の
万分の一でも、つぐなおうとしたのだ、こう思うと一同は次郎の心根がいじらしくもあり....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
充分に満足せしめたであろう。然しながら、その数量において、上長官は兵士軍属の何十
万分の一にすぎないのである。米国国内に於ける出征軍人の消息を待ちこがるるその家族....
「瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
示すべきものにあらず。またこれを記すとも、予が禿筆、その山よりも高く海よりも深き
万分の一ツをもいい尽すこと能わず。またせめては先生の生前において、予がいかにこの....
「皇海山紀行」より 著者:木暮理太郎
望まれることはいうまでもない。もっともそれが何山であるかは知るを得なかったが、五
万分の一の地形図が刊行されて、皇海山に相当することが判然したのである。 しかし....