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「万字〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

万字の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
の組合せとして六角形を示しているが、「いき」であるには煩雑《はんざつ》に過ぎる。万字《まんじ》は垂直線と水平線との結合した十字形の先端が直角状に屈折しているので....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
か》る男を待つ。引き掛った男は夜光の璧《たま》を迷宮に尋ねて、紫に輝やく糸の十字万字に、魂を逆《さかしま》にして、後《のち》の世までの心を乱す。女はただ心地よげ....
三四郎」より 著者:夏目漱石
与次郎が突然立った。 「ダーターファブラ、シェクスピヤの使った字数《じかず》が何万字だの、イブセンの白髪《しらが》の数が何千本だのと言ってたってしかたがない。も....
白蛇の死」より 著者:海野十三
たので、何んだか急に馬鹿馬鹿しくもなって、其の足でぶらぶら歩いて引っ返し、千住の万字楼という家へ登って花香という女を買って遊びました。登ったのは多分十二時半か一....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
した『脳髄論』であったのです」 「……脳髄論……」 「さよう。脳髄論と名づくる三万字ばかりの論文でしたが、その内容は、最前お話いたしました『胎児の夢』とは正反対....
同志小林の業績の評価によせて」より 著者:宮本百合子
れている。そのことによって、同志細田はプロレタリアートにとっては在るに甲斐なき数万字を徒らに費したという結果を招いているのである。 同志鈴木清が『改造』に「火....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いやながら、それに従わないわけにはゆきません。 十二 吉原の万字楼の東雲《しののめ》の部屋に、夜明け方、宇津木兵馬はひとり起き直って、蘭燈《....
地球要塞」より 著者:海野十三
えるもので、モールス符号よりも簡単で、且《か》つ速く送ることが出来る。一分間に一万字は送れる。 だが、これは肉眼で見分けることは、ちょっとむつかしい。オルガ姫....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
昭和十四年の年も暮れなんとする。わが「大菩薩峠」も通巻無慮九千三百二頁、四百七十万字、悪金子の口吻によりてこれを前人に比較すれば、すでに源氏物語の六倍、八犬伝の....
細木香以」より 著者:森鴎外
へも内藤新宿へも往った。深川での相手は山本の勘八と云う老妓であった。吉原では久喜万字屋の明石と云うお職であった。 竜池が遊ぶ時の取巻は深川の遊民であった。桜川....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
え隠れに神尾主膳と覚しき人のあとを追って行きました。 神尾主膳と机竜之助とが、万字楼の見世先《みせさき》へ送り込まれようとする時に、 「もし、殿様、躑躅ヶ崎の....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
にはつきませんでした。茶屋から行こうとするのでもなく、以前神尾に連れられて行った万字楼をさして行こうでもありません。茶屋と妓楼《ぎろう》の軒下を例の通り忍びやか....
朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
地へ遊廓が許されて、新島原が出来かかったのだが、次の年の秋に大暴風雨があって、中万字《なかまんじ》という妓楼が吹き倒され、遊女が八人も怪我《けが》をしたので、遊....
新西遊記」より 著者:久生十蘭
珠爾の第一巻を経机の上に置いて退って行った。 経典は法帖のような体裁になり、六万字ばかりの経文を幽玄な草体で横書きした、横長の古代|殻紙《からがみ》を、木の表....
彼が殺したか」より 著者:浜尾四郎
九万《チュウワン》をポンした。従って此の場合、※九牌《ヤオチュウパイ》の全部と、万字《ワンツ》の全部が、包牌《パオパイ》となったわけである。 此の時俺の手は四....