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「万岳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

万岳の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
長い抜き身を振りまわしていた。そうして楽屋《がくや》からは朗々と、「踏み破る千山万岳の煙」とか云う、詩をうたう声が起っていた。お蓮にはその剣舞は勿論、詩吟も退屈....
坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
、あっけに取られて返事もしない。山嵐は委細構わず、ステッキを持って来て、踏破千山万岳烟《ふみやぶるせんざんばんがくのけむり》と真中《まんなか》へ出て独りで隠《か....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
て、神経衰弱を生命の綱にしている現代の青年が、百年考えても実践出来ない人生の千山万岳をサッサと踏破り、飄々乎として徹底して行くのだから手が附けられない。もしそれ....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
尾の山のあけぼのに くれない匂う花がすみ 日熊の紅葉錦繍の もすそに寄する霧の海万岳の翠たたえ来て 巴えがくや三つの川 美しき巴峡の片ほとり 立てるは三次中学校....
南国太平記」より 著者:直木三十五
わーっ」 とか、いう叫びと一緒に、畳を踏む音、柱を擲《なぐ》る音 踏破る千山、万岳の煙 狭い家の中が、叫喚と、どよめきとに充ちた。一人が 「騒々しいっ」 ....
日記」より 著者:宮本百合子
堪えず。奈良の十二月とか云うしゃれた料理屋で国男と二人をよんでくれ、今なくなった万岳楼へつれ込まれたのを思う。あんな悪強そうな人も死んだのか、十六の年結婚したと....