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万年
「万年〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
万年の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十円札」より 著者:芥川竜之介
》と粟野さんの机の側へ行った。粟野さんは今日《きょう》も煙草の缶、灰皿、出席簿、
万年糊《まんねんのり》などの整然と並んだ机の前に、パイプの煙を靡《なび》かせたま....
「河童」より 著者:芥川竜之介
河童《かっぱ》をつかまえようとしました。それは僕の油断を見すまし、その河童が僕の
万年筆を盗んだことに気がついたからです。しかし皮膚の滑《なめ》らかな河童は容易に....
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
かみよ》の桃の実はこの木の枝になっていたのである。
この木は世界の夜明以来、一
万年に一度花を開き、一
万年に一度実をつけていた。花は真紅《しんく》の衣蓋《きぬが....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
ま、あとは口笛を鳴らし始めた。
その間に洋一は、そこにあった頼信紙へ、せっせと
万年筆を動かしていた。ある地方の高等学校へ、去年の秋入学した兄、――彼よりも色の....
「路上」より 著者:芥川竜之介
わざわざ席を離れるのは、面倒でもあるし、莫迦莫迦《ばかばか》しくもあった。そこで
万年筆へインクを吸わせながら、いささか腰を擡《もた》げ兼ねていると、哲学概論を担....
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
、「自分の幸福は母が始めから一人で今も生きている事だ」と書いてのけた。そして私の
万年筆がそれを書き終えるか終えないに、私はすぐお前たちの事を思った。私の心は悪事....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
りに天を摩している。今にもすさまじい響きを立ててくずれ落ちそうに見えながら、何百
万年か何千
万年か、昔のままの姿でそそり立っている。そして今はただ一色の白さに雪で....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
で進行しているということを認めて深き満足を味わうことができるであろう。まず約一〇
万年の間人類は一種の精神的冬眠の状態にあったのでいかなる点でも現在の最未開な自然....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
いろ異論もあるそうでございますが、多く信ぜられているのは正法千年、像法千年、末法
万年、合計一万二千年であります(五三頁の表参照)。 ところが大集経というお経に....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
ぶりを掉って、櫛笄も、落ちないで、乱れかかる髪をそのまま莞爾して、 (いいえ、百
万年の後に……また、お目にかかります。お二方に、これだけに思われて、縫は世界中の....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
物|桶、炭俵と並んで、小さな堂があって、子供が四五人――午の日でした。お稲荷講、
万年講、お稲荷さんのお初穂。「お初穂よ、」といって、女がお捻を下へ投げると、揃っ....
「橋」より 著者:池谷信三郎
エギンとレンスキイが、真黒な二羽の鴉のように、不吉な嘴を向き合せていた。 彼は
万年筆をとりだすと、プログラムの端へ急いで書きつけた。 (失礼ですが、あなたはシ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
に直したら何年位になろうかな……。』と老竜神はにこにこし乍ら『少く見積っても三|
万年位にはなるであろうかな。』 『三|
万年!』と私はびっくりして、『その間には随....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
妓、二十二、三の、すらりと婀娜な別嬪のようじゃあない。おのぼりさんが出会した旅宿
万年屋でござる。女中か、せいぜいで――いまはあるか、どうか知らぬ、二軒茶屋で豆府....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
長のもとにずっと書記長をつとめてきたのであるから長いものである。おかげで今日では
万年書記長の異名をとっている。この間、社会党は天下を取ったことがあり、また党自体....