万民[語句情報] »
万民
「万民〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
万民の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
ごう》をかさねて、それを日々の快楽《けらく》としている。このままに捨て置いたら、
万民は野に悲しんで世は暗黒の底に沈むばかりじゃ。わが武王これを見るに堪えかねて、....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
ッドを作った、すなわち世の中の人に彼は国の王であったということを知らしむるために
万民の労力を使役して大きなピラミッドを作ったというようなことは、実にキリスト信者....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
のその上に対する服従もまたしたがって無限なり、この際ただ君相の道徳もってわずかに
万民の権利安寧を保するに足る、もし暴君暗相ありて虐政を行なうときは
万民のこれに対....
「運命」より 著者:幸田露伴
猶二百五十年も続きて、此時太祖の盛徳偉業、炎々の威を揚げ、赫々の光を放ちて、天下
万民を悦服せしめしばかりの後なれば、かゝる不祥の事は起るべくもあらぬ時代なり。さ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
て行きました。 「笑止な奴よのう! ――主水之介!」 「はッ」 「君子の謬は天下
万民これを見る。よくぞ紋めの膝で諌言いたしてくれた。綱吉、礼をいうぞ」 光風霽....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
万一にもこの国の誇りを傷つけられたら世界万国に対して汚名を流さねばならない、天下
万民の永世のことをも考えよと主張したのである。 外人殺傷の代償も大きかった。と....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
って本陣へ申し出よ。このたび進発の勅命をこうむったのは、一方に諸国の情実を問い、
万民塗炭の苦しみを救わせられたき叡旨であるぞ、と触れ出されたのもこの際である。 ....
「続堕落論」より 著者:坂口安吾
中国人だのと区別するのは尚原始的思想の残りに憑かれてのことであり、世界人となり、
万民国籍の区別など失うのが正しいという論である。一応傾聴すべき論であり、日本人の....
「帝銀事件を論ず」より 著者:坂口安吾
はないか。暴動一つ起りはせぬ。ピストル強盗と申しても数えるほどのことであり、この
万民窮乏の実相から見て、むしろ驚くほど少い犯罪数だと私は思う。 盗人や殺人強盗....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
風。同三年大飢饉。正元元年より二年にかけては大疫病流行し、「四季に亙つて已まず、
万民既に大半に超えて死を招き了んぬ。日蓮世間の体を見て、粗一切経を勘ふるに、道理....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
いえ、国家を毒する大賊を、将軍たるものが助けたとあっては、上ご一人に対しても、下
万民に対しても、申し訳の立たない曲事であった。 「これが世間へ洩れようものなら、....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
老人の講義の声がまた聞こえて来た。
「わけても君のご寵愛に預かる人は、幸いに天地
万民のために君を正しき道にいざない奉り、ご前に進みては、道ある人を進め、善をのべ....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
なって
いらっしゃる所へ、尚書がわたくし共と
一しょに参って、「この祭のお祝に、
万民の
幸福になる件に、一筆お染下さるように」と
申すと、お書なされたので、その....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
筒は社会の敵である。肺病人を作り、貧民を作り、濫費を助長し、空中を乱す、これ社会
万民の敵である。煙筒がなければ産業が発達しないと考えるがごとき野蛮人は、一日も早....
「「特殊部落研究号」発行の辞」より 著者:喜田貞吉
彼らの事情が、彼ら以外の一般社会に比して劣等なるは明らかなれども、これは広く六千
万民衆との比較の上に表われたる数字にして、もし一般社会中の下級民のみの事情を取り....