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「万物の霊長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

万物の霊長の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ろまん灯籠」より 著者:太宰治
な事であるが)いま生き返って、幽かに笑っている顔は、之は草花にたとえるならば、(万物の霊長たる人間の面貌を、植物にたとえるのは無謀の事であるが)まず桔梗《ききょ....
錯覚した小宇宙」より 著者:辻潤
い。一滴の水の中に蠢動するアミーバにはアミーバの世界しかわからないと同様、人間を万物の霊長などと自惚れたら、もうなにもかもわからなくなってしまうであろう。 元....
遊星植民説」より 著者:海野十三
は、われわれ人間以上に発達した生物がいないことが知れる。人間は、広い意味に於いて万物の霊長だと云えるのじゃ」 「まア、博士は、なんて豪い方なんでしょ」 「よいか....
地球盗難」より 著者:海野十三
無惨! 隣りの檻の中に収容せられていたのは、昆虫にも非ず、鳥獣にも非ず、実に実に万物の霊長たる人間が入っていたのである。それは赤裸の、大きさは豚ぐらいもある人間....
反戦文学論」より 著者:黒島伝治
は起る。これが「或る青年の夢」を貫く中心思想である。すべてが人類である。人類は、万物の霊長でほかの動物とは、種を異にする特別のものゝようである。 三....
斜陽」より 著者:太宰治
、他の動物だって皆持っているでしょう? 信仰も持っているかも知れないわ。人間は、万物の霊長だなんて威張っているけど、ちっとも他の動物と本質的なちがいが無いみたい....
不審庵」より 著者:太宰治
従い、或いは詩歌管絃、或いは囲碁挿花、謡曲舞踏などさまざまの趣向をこらすは、これ万物の霊長たる所以と愚案じ申次第に御座候。然りと雖も相互に於ける身分の貴賤、貧富....
怪星ガン」より 著者:海野十三
のために圧されて、手も足もでないのはいまのべたことにもとづいているのだ。「人間は万物の霊長である」といばっていた人間も、ここではあわれな二流三流の生物でしかない....
黒猫」より 著者:島木健作
位である。満々たる闘志である。彼はいかなる場合にも森の王者たるの気位を失わない。万物の霊長たる人間が、鉄砲を差し向けた時、彼は逃げなかった。その最大の武器たる鈎....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
そうであった。ジャンガラ星人はたしかに地球人類よりずっと高等生物らしい。「人間は万物の霊長だ」などと、いばっていたのがはずかしい。 迷子星自伝 カロチ教....
火星兵団」より 著者:海野十三
ほどだった。 (だが、――) と、新田先生は、その時口の中で言った。 (だが、万物の霊長たる人間が、そうむざむざと死滅してなるものか!) 人間というものは、....
生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
というものを理解するうえにおいて忘れることのできない鍵であります。われわれ人間は万物の霊長であるというふうに考えております。また人間の仲間でも下層階級の者よりも....
澪標」より 著者:外村繁
いつともなく知った。しかし生徒達の言うように、また時には大人からも聞かされたが、万物の霊長たる人間(当時、この言葉は私の尊敬する人人の口からもしばしば語られた)....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
人間が死ねば、もう後は何も残らず、一切空滅に消え失せてしまうのでしょうか。人間が万物の霊長だなんて威張っていても、たかだか七、八十年経てば、すっかり跡形もなくな....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
物を中心としていた時代が多い。覇道は動物的本能であり、王道への欲求、憧憬が人間の万物の霊長たる所以である。今後も人類は本能の暴露を繰返すであろう。しかし大道は人....