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「万緑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

万緑の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
るばかりの美形《びけい》がいち人、突如として正面お座席近くに姿をみせて、文字通り万緑叢中紅一点のあでやかさを添えましたので、いぶかしさに打たれながら主水之介も目....
丹下左膳」より 著者:林不忘
いずこへ消え去ったのであろうか? かのお藤……。 本所の化物屋敷に出入して、万緑叢中《ばんりょくそうちゅう》紅一点、悪旗本や御家人くずれと車座になって勝負を....
地水火風空」より 著者:豊島与志雄
はははは、変な顔をしているね。間抜けじゃないか。俗悪な銅像や石像が並んでる中に、万緑叢中紅一点という碑があるのを知らないのか。」 「へえー、紅一点……。」 「あ....
艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
な時代の、ある初夏の真昼。 多くの酔客通人を乗せて隅田川へ漕ぎいでた屋根舟に、万緑叢中紅一点、婀娜《あだ》な柳橋の美妓があった。 飲めや歌えや。いまだその頃....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
見る。海岸にそいたる地には、往々麦田の漁家を擁するあり。その屋壁ともに赤くして、万緑叢中紅点々たり。 那山残雪白如。 (那の山々は残雪が白砂のようにみえ、また谷....