万骨[語句情報] »
万骨
「万骨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
万骨の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虚構の春」より 著者:太宰治
私は、鼻で笑った。人の誠実を到底理解できず、おのれの自尊心を満足させるためには、
万骨を枯らして、尚、平然たる姿の二十一歳、自矜《じきょう》の怪物、骨のずいからの....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
らせたら蓋世の雄、向かうに敵ないお前だが、事理には案外暗いと見えるな。一将功成り
万骨枯る、この世相が解らないか。……戦は自衛? なるほどな。しかし今日の戦は既に....
「道標」より 著者:宮本百合子
のひとたちのテーブルから笑声は立たなかった。どこでも同じことだなあ。一将功なって
万骨枯る、というのはまったくだ。ドゥモンの要塞から下って来るとき、一行のうちの誰....
「平和への荷役」より 著者:宮本百合子
きの英雄大将を生みつつ一方では日本の街頭に廃兵の薬売りの姿を現出し、一将功なって
万骨枯る、の思いを与えた。けれどもそれらの人々の犠牲で戦争に勝ったおかげで日本は....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
ッ」と制する声。 手塚は会衆を満足そうに見おろしてつづけた。 「一|将功成りて
万骨枯るという古言があります、ひとりの殿様がお城をきずくに、万人の百姓を苦しめま....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
イ・パイルを表彰すべく、この劇場に命名したることは、わが国のごとき一将功名成って
万骨枯るるを怪しまざる官尊民卑の風習に対して、善い教訓であると思うのである。 ....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
やったのであるが「汝らの勲章から、われわれ同胞の血がしたたる」とか「一将功成って
万骨枯る」とか「早稲田を軍閥に売るな」「学生はしっかりしろ」とかと弥次って研究団....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
「夢でもあれ、祈らずにいられない。正成正季の白骨も、これまでに死なせた敵味方の
万骨も、祈りの供物に天地へささげる! 正季、また一同も、天地へ祈れっ。みかどのお....