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丈夫の
「丈夫の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
丈夫のの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思い出の記」より 著者:小泉節子
まして、いつものように常談など云って、色々話をしていました。 ヘルンはもともと
丈夫の質でありまして、医師に診察して頂く事や薬を服用する事は、子供のように厭がり....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
るので、安心した。そして早速残りの部分にエナメルを塗った。どうやらこれで当分は大
丈夫のようである。 十二月二十五日 ◯昨夜はクリスマスの前夜だから、敵機はこな....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
たくしの実家の系譜によるわたくしの名前の由来を語り、それによればお互の名前には女
丈夫の筋があることを話して力を籠めて言った。 「心を強くしてね。きっとわたくした....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
えか二道だ! おい大将、どうしてくれるんだよう!」 ノサバリ返った態度には、大
丈夫の魂が備わっていた。 尾張中納言宗春は、じっと様子を見ていたが、莞爾と笑う....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
こわすのがわしの役目じゃ。(間) 人間 たしからしいものを見つけました。今度は大
丈夫のつもりです。 顔蔽いせる者 何ものじゃ。 人間 子供です。たとえ私は衰えて....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
に近づいていった。そしてていねいにいく度もいく度も同じ地域の上空をとんだ。 「大
丈夫のようです。別にかわったものを見かけませんから」 そういって艇長の方を向い....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
」 と、口をおさえたが、この博士の言葉から考えると、人造人間は、水にぬれても大
丈夫のようにできあがっているらしい。どこまでもよくできた人造人間だった。 ....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
って、隧道の屋根にあたる山の上を綿密に検べてゆくことになりました。 「どうやら大
丈夫のようだね」 「すると化物は、皆この足の下に閉じこめられているというわけなん....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
く聞こえなくなると、かれらは宮殿の奥深くへだんだんに消えてゆくやや前かがみの老偉
丈夫のうしろ姿を穿索するように見送った。死そのもののような彼が過ぎ去ってしまえば....
「富岡先生」より 著者:国木田独歩
「相変らず元気で御座います」 「フンそうか、それは結構じゃ、狂之助は?」 「御
丈夫のようで御座います」 「そうか、今度|逢ったら乃公が宜く言ったと言っとくれ!....
「紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
を知って自殺す云々」と。しかし、自害した真の原因は、お伝の方の美貌に魅せられ、大
丈夫の魂の鈍ったことを悲しんだからに相違ない。 浦里のお千代は、兄と共々、深夜....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
きつけて全身の重みを支えるばかりか時にはその尾を振り廻して行手を遮る雑木を叩くと
丈夫の生木さえその一撃で脆くも二つに千切れて飛んであたかも鋭い鉞なんどで立ち割っ....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
がある。今の浪之助というものは、昔の浪之助とは事変わり、気魄横逸勇気凜々、真に大
丈夫の俤があった。 その浪之助に構えられたのである。 博徒共は怖気を揮った。....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
えうらぶれている。……以前のあのうち羽振く鶏鳴の勢いは皆無だ。剣刀身に佩き副うる
丈夫の面影は全くなくなってしまった。 清原 (急に心配そうに)石ノ上……。僕あね....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
ります。筆を持っている時が一番楽しく、貴く、神の心にピッタリ適っているような、大
丈夫の心持でございます。絵三昧に入っているのであります。画壇の揉めごとも、対岸の....