三つ児[語句情報] » 三つ児

「三つ児〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

三つ児の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
気ちがいの御亭主に、 気ちがいのおかみさん、 気ちがい小路《こうじ》に住んで、三つ児をうんで、 どの児もどの児も気がちごた。 お父さんが気ちがい、 お母さ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、正雪の絵馬じゃあ何分にも事が面倒になる。由井正雪が天下の謀叛人だということは、三つ児でも知っている筈だ。あんな物をそのままにして置くお上の思召しは知らねえが、....
十万石の怪談」より 著者:佐々木味津三
ろび落ちる大岩を身一つで支えようとするようなもので厶ります。手を添えて突き落すは三つ児でも出発る業で厶りまするが、これを支え、喰い止めようとするは大丈夫の御覚悟....
寛永相合傘」より 著者:林不忘
いや、これは! はっはっは。してみると、そのころから強情だったとみえるな。」 「三つ児のたましい――。」 「百までもか、はははは。」 「はははは、御同様じゃ。」....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
化させるといったような、一端、気の利いた研究ならまだしもの事、心理遺伝なんていう三つ児にでもわかる位、簡単明瞭な原則をタッタ一つ証明するために、足が棒になって、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ききり、医者よ薬よと騒いでいましたが、今ようやく寝静まった我が子の面《かお》を、三つ児の寝息でも窺《うかが》うように覗《のぞ》きながら、 「ねえ、あなた、今では....
偶然の産んだ駄洒落」より 著者:九鬼周造
・ヴァレリイは同韻の二つの言葉を双児の交わす微笑に譬えている。偶然の戯れが産んだ三つ児を二組紹介しても別に誰も咎める者はないだろう。 その一つは既に新聞に載っ....
私の信条」より 著者:豊島与志雄
、玩具一つ与えておくと、数時間、半日でも、おとなしく一人で遊んでいたそうである。三つ児の魂、百までとやら、そういう性質が今に跡を引いている。 一例を挙げると、....
植物人間」より 著者:蘭郁二郎
分けられると思っていた。だが、それはどうやら怪しくなってしまった。 (洋子たちは三つ児だろうか――) 双生児ということはよく聞くことだし、川島の知人の範囲にも....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
にゃあ変《ひょん》な気性があっての、三つ四つから物を画く。形にならねえ物をかく。三つ児の魂百までだ、それが抜けねえ。ええか、もっとも十人十色、形あ違う。が、なく....
」より 著者:岡本かの子
まちまちだ。河豚は食いたし、命は惜しだな。 ――貴公までそんなことをいう。やがて三つ児まで、駄菓子のように食い出すよ。 ――こりゃあやしいまで甘い。だが怖い気も....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
旦懸りたる魚は、必ず挙げざる無く、大利根の王と推称せらるるも理りなり。 よし、三つ児のおろせし餌にせよ、魚の呑むには変り無し、ただ之を拳ぐるが六ヶしきにて、釣....
マリ・デル」より 著者:神西清
しの借金を申込んだってそれがなんだ、――え、これほど確かな投資はないことくらいあ三つ児だって御承知だぞ。ところがあの驢馬め、厭だって抜かしやがる。一万出しゃあ十....