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三つ組
「三つ組〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三つ組の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
《さしつかえ》はない――そりゃ差支はない」
十年一日のようにある事業家を助けて
三つ組の銀盃《ぎんぱい》と金子《きんす》とを贈られたという民助は、台湾の方で事務....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
拶に来た。 「とりあえず一つお受けください。」 とまたおばあさんは言いながら、
三つ組の土器を白木の三宝のまま丁寧に客の前に置いて、それから冷酒を勧めた。 「改....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
な話はよしましょうね。おおいい気持ち、ありがとう。頭が軽くなったわ」 言いつつ
三つ組みにせし髪をなで試みつ。さすがに疲れを覚えつらん、浪子は目を閉じぬ。 櫛....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
に受けて見つめた。それは、とても器用な、素人細工《しろうとざいく》とは思われぬ、
三つ組みの、親指程の印籠で、細かく楼閣から、人物やらが刻まれていた。赤い、細い緒....
「毛の指環」より 著者:宮本百合子
是非お千代ちゃんは神戸へ行かなければならなかった。由子は自分の髪の毛で、小さい
三つ組を拵え、指環のような形にし、餞別にそれをお千代ちゃんにやった。 二三年後....
「日記」より 著者:宮本百合子
むししてもうゆだっちゃいそうなんで、かるい着物に細い帯を兵児帯のようにむすんで、
三つ組にしてまるでくわいのような頭っつきをして机をかかえてそこいら中あるきまわっ....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
号の印《しる》しが大きくうきあがっている。譬《たと》えば、※丁字星だとか、それが
三つ組んでいるのが丁吟《ちょうぎん》だとか丁甚《ちょうじん》だとか――丁字屋甚兵....
「双面獣」より 著者:牧逸馬
》。色白の方で、訛りのない標準英語を語《はな》す。服装は、二年位い経た紺サアジの
三つ組、薄茶と緑の霜降りの外套、その右肩に一見何人も気の付く著しい油の汚点がある....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
いた。前のほうや、耳の上だけやに毛をのこして、あとはくりくりに剃って、残した毛を
三つ組に編んだのや、つまんでしばったのや、いかにも昔の絵にある唐子のような風俗が....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
方と最もちがう点は、簡単にいうならば酒盃のうんと大きかったことである。その大盃が
三つ組五つ組になっていたのは、つまりはその一々の同じ盃で、一座の人が順々に飲みま....